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架け橋の館  作者: かちゃぼちゃ
プロローグ
1/3

架け橋の館

 月明かりの降る夜に、館の影は切り裂くように光を殺す。蝕むように空間を(おか)す。


 洋館は木々に囲まれていた。洋館を扇ぐ風は、悲鳴を上げるかのように跳ね返り、木々へと襲い掛かる。


 空間が、酷く暴力的だった。

「触れるな」、「近寄るな」と、言外の圧力を一帯に()いているのである。


 洋館は長らく人が住まうことを拒んできたのか、生活感といったものが全く感じられないほどに、静寂が上書きを重ねていた。床には(ほこり)が溜まり、壁や天井には蜘蛛(くも)の巣が、我が物顔で張り巡らされている。


 その洋館の()る一室。光は()さず、闇が全てを喰らい尽くす中、充血した瞳の群れが蝋燭(ろうそく)灯火(ともしび)のように揺らめいて──

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