決死策略
ブレイク
『・・・この先には通さない、俺の命尽きるまでは』
ブレスト
『なら、さっさとくたばりやがれ!技』
ゴォー!!
例えどんなに強力な攻撃も、直線的ならば避ける事は苦にならん。だが、接近戦となった場合、相手の行動に対処出来なければ・・・一気にやられる
ブレイク
『・・・調和術』
ブレスト
『うぐっ、ちょこまかとうぜえ!!』
重力の増加によるダメージは殆ど無いようだ、せいぜい動きを鈍らせる程度。だが、調和術は範囲効果、自身に影響が及ばぬよう範囲を小さくしたのがあだとなったか、既にブレストは範囲外に出ている。
ブレイク
『調和術』
ブレスト
『何だこりゃ・・・?』
今度は催眠、物理的で無い以上効果的なようだ。
今の内に叩いておくか
ブレイク
『光属技』
光の属性を追加した斬撃だ、多少のダメージは与えられるだろ
ヒュン!
カキン!
効いていないか・・・完全に弾かれた
ブレスト
『うあ?さっきので目が覚め・・・』
ブレイク
『光術』
ピカッ!
ブレスト
『あがっ!?』
閃光で目くらまし、今のうちに封圧する
ブレイク
『調和術』
ブレスト
『うああ!?何だこりゃあ?』
俺の能力は重力を操る力、故に無重力にするも可能
ブレイク
『無重力内では動くこともままならない、外から力を加えない限りは・・・』
グサッ!
ブレイク
『クッ・・・!?』
肩が何かに切り裂かれた。ブレストは動きを封じたはず、周りに誰かいるな・・・
レータ
『どうもー、ラウル・レータだよ?覚えてた?』
ブレイク
『・・・』
奴は明らかな強者だ、ブレストなどのテールとは雰囲気が違う
レータ
『ブレイクは気づいてる見たいだね、僕はそれなりに強いから・・・、逃げないと殺しちゃうよ?』
ここまでか・・・
ブレイク
『・・・ならば、ここで数刻足を止めてもらう』
レータ
『わかんないな、どうしてそこまで他人を助けようとするの?僕なら見捨てるんだけどね』
ブレイク
『・・・それは外道だ』
レータ
『僕怒っちゃうよ?君なんて僕が腕を一降りすれば』
レータが腕を振り上げ
グサッ
ブレイク
『・・・チッ』
避けきれず右腕が裂かれた、出血で反応が鈍り過ぎだ。
レータ
『ねえ?痛い?僕は身体を動かすだけで風の刃を飛ばせるんだよ、これで・・・』
??
『させません!』
ビュン!
テールが一人、間に入って来た。・・・外見的な判別は出来ないが・・・もしや
レータ
『ああ!裏切り者のレルじゃん!元気にしてた?』
レル
『レータ様もお変わり無いようですね』
・・・レル、口調が変わってるぞ
レータ
『何しに戻って来たの?』
レル
『勿論、レスキル様を助けるためですわ。キラー様も心配なさっていましたし』
レータ
『・・・その口調うっとうしいよ。せめて普段の口調でいてくれないかな?』
レル
『確かに今更ですからね。そんな訳で、レスキル様は私が助けるのよ!ブレイク邪魔!』
・・・邪魔扱いか、まあいい。今のうちに傷を癒さなければ。望んで死ぬ気など毛頭ない
レータ
『なんで危険を冒してまでレスキルを助けようとするの?』
レル
『うるさいわよ、レスキル様の侍女である私がそんな簡単に負けるとでも思ってるの?』
レータ
『侍女は関係無いと思うよ?でも、僕の真空刃は君の風操作を真似た物だしねー』
レル
『やっぱりか』
レータ
『でも、みーんな壊しちゃえば関係無いよね?』
レル
『無駄よ、テールの中でも最速の私には攻撃はあたらないわよ!』
レルはレータを中心に円を描くように飛び始めた
レータ
『うーん、困ったなー』
レル
『さあ!行くわよ!』
レルは回転スピードを上げ、竜巻を巻き起こしている。姿を捉える事は既に出来ない
レータ
『どっこから来るかなー♪後ろ!』
ガシッ
レル
『掴むな!』
ヒュン!
レータ
『おっとっと』
竜巻に紛れてレータの後ろから仕掛けたが、見切られていたな。レータはレルを掴んだが、反撃を避ける為にその腕を離した。先が見えない
レル
『早くやられてよ!リイユウが来たら困るのよ!』
レータ
『周りを飛び回るなんでやめ・・・リイユウだって?』
リイユウはバルグに殺されたはずだ。生きていたとしても何故レルが知っている?
????
『多分、デューンから聞いたんですよね?レルさん』