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TS転生したぼっちJK、陰キャの僕がVtuber事務所で仲間と成長していく話  作者: 月星 星成
最愛の君へ

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大っ嫌い

 大っ嫌い。


 ある意味、これがボクの原点だったのかな?


 まぁいいや、これについてわかる人はいないんだし、過去なんてもう終わったこと。大事なのは、未来と現在だけだ。


 ボクはね、嫌いなものがたっくさんあるんだ。あ、食べ物の話じゃないよ。むしろ、食べ物に嫌いなものはない。好きな物も無いんだけどね。


 そんなことは置いといて……え? 君が勝手に言っただけだって? そうだよ。何か文句ある?


 ま、さすがにもうそろそろ本題に入らないと怒られそうだ。さっさと本題に入るよ。


 ボクが嫌いな物の例をいくつかあげるとすると……そうだね。凡人は大っ嫌いだよ。


 ああ、もちろん、こんなことを言うと怒りがボクに向けられることはわかっている。でもいいよ。そんなことは、ずっと前に覚悟してるから。


 何で嫌いかって言うとね、凡人たちは天才を見て「ああ、俺には届かないな」と諦めたりするところが大っ嫌いなんだ。

 なんで、そこで諦めてしまうの? 全く理解できない。せっかく目指すべき目標が見えたんだから、そこまで走らないと。


 才能が無い? 違う違う。君は才能について全く分かっていない。才能ってのはね、自分と他者の違いを、いい方向に伸ばしていくことで、出来上がる品物なんだ。先天的なものでは無いんだよ。


 うーん、あまり理解してないようだね。じゃ、簡単に説明するよ。これまで配信を見て、冴……一期生のルミナ・セレスティアの天才性については理解しているよね?


 彼女は、数々の分野で、プロをも凌駕する力を見せつけている。もちろん、まだ配信で見せていない力もたくさんあるよ。例えば――女性の中でもトップクラスの身体能力を持ってたり、とかね。


 でも、案外初見のことは苦手なんだ。もちろん、普通の人から見ると気付かない程度の差なんだけどね。


 だけどね、その次の日には、何故か完璧にできるようになっている。その理由は、冴と他人の差は、その頭脳だったからなんだ。

 冴は、物事に失敗すると、その理由をかなり細かく、そして正確に解析して、少しずつ改善していくんだ。だから、気づけば欠点なんて、何一つなくなっている。


 ただ、それに至るまでには、並外れた努力があったんだよ。何度も練習を重ね、イメージと全く同じ動きを出来るようになったり、視野を広くすることで、ミスをする可能性を減らしていったりね。これらのことは、最初の冴は出来ていなかった。ただ、努力をしてできるようになったことなんだ。


 だからね、方法は違っても、凡人達にも彼女と同じようなことは出来るはずなんだよ。なのに、彼らは自分のことを天才になれる器じゃないって思い込んで、追いつくための努力をしないんだ。

 

 しかも! 諦めているくせに、いざその差を実感すると、羨ましいなとか呟いているんだよ。

 アハハッ! そんなの、苛つくに決まっているでしょ。羨ましいと思うなら、努力をすればいい! 努力をしないのなら、羨ましいと言う権利なんて存在しない!


 え? 努力をしている人もいるだろって? うん、そうだよ。でもね、その努力にも、違いがあるんだ。

 ……あー、ちょっと待って。ここから長くなるから、前もって謝っておくよ。でも聞きな、絶対に役に立つ言葉を言うからさ。

  

 まずは一つ目、力をつけるために、工夫し、解析し、持つ力全てを使って努力している人たち。

 この人たちは凄いよ。とても好きだし、尊敬する。たとえ結果が出ていなくても、いずれ彼らは結果を出してくれる。君たちも、こんな人を見かけたら背中を押してあげて。きっと役に立つから。

 

 どんな人かって? 例えば、ユイがそうだよ。常に姉と比べられて、自分の力に自信は持てていなかったようだけど、客観的に見たら、すべての分野が中の上……いや、今は上の下くらいかな。まだ、その力は表に出ていないけど、時間の問題だよ。


 二つ目。常に努力をしているのだけど、工夫などが無く、ただ闇雲に努力している人たち。

 うん、その気持ちは尊重しているよ。諦めない心は好きだから。

 でもね、本当にもったいない。その方法は効率が悪すぎる。せっかく人間という、頭が良い生物に生まれたんだから、頭脳も含めてすべてを活用していかないと。

 

 君たちも思い悩んでいるのなら、試してみるといい。自身の長所や短所を明確に理解して、それらにあった努力を続けていくんだ。

 あ、でも、勘違いしないでよ。明確に理解するって言うのは、これが得意、これが苦手というわけじゃなくて、得意な理由、苦手な理由まで明確に理解しなくてはならないんだ。

 

 例えば、野球で打つのが得意だとすると、タイミングを取るのが得意。それは何故? ああ、僕は投手のフォームを観察するのが得意だからだ。

 腕の振りや足の動きから、ボールが来る瞬間を予測できる。だから、自然とタイミングが合うんだ。つまり、打つ能力をより伸ばすのなら、バットをボールに当てる技術を伸ばしていったらいいんだな。そこを伸ばすことが出来たら、今の僕と噛みあって、より成長できる。ってな感じでね。結構難しいよ。


 三つ目。ただの言い訳として努力をしている人たち。

 この人たちには、反吐が出る。

 俺はこんなにも努力しているのに、あの天才たちには敵わない。ああ、これが才能の差なんだな。

 こんなことを言っている愚かな人達のこと。

 

 そんな努力で、能力が伸びると思っているの⁉ 伸びる可能性なんて、一ミリたちともありゃしない!

 向上心すらない努力で、人間は上達しない! この努力と、天才たちの努力が、同じ努力だなんて、口が裂けても言えないよ! それはただの自己満足であり、言い訳でしかないんだから!

 

 でもね、こういう奴に限って、無駄にプライドがあるんだ。だから、本気で天才に追いつこうとしている一つ目や二つ目の努力をしている人たちの足を引っ張る。そのせいで、彼らも努力を諦め、燻ってしまう。それこそ……ちょっと前のユイの様に。

 

 そんなこと、許されてたまるか!

 君も思い返してみるといい。本当に、この三つ目の努力をしたことがないのか。

 図星だった? それならば、一生かけて悔い改めて、今後に生かし、努力を続けろ。


 ふぅ。ごめんごめん。頭に血が上ってた。落ち着くね。

 でも、これはボクの本心だから、覚えておいてね。


 こんな感じで、ボクは凡人たちのことが嫌いなんだ。ああ、言い忘れていたけど、一つ目の人は凡人だと思わないし、二つ目の人達は凡人の域から片足を踏み出しているから、嫌いじゃないよ。


 え? 凡人のことはいいから、それ以外の嫌いな物を教えてくれって?

 我儘だなぁ。いいよ、教えてあげる。大サービスだから、聞き逃さないでよ。


 もう一つ、ボクが嫌いな物は、星なんだよ。

 意味を教えてくれって? アハハッ! そのくらいは自分で考えなよ。答えを待ってばかりの人生はつまらないよ。

 ただ一つヒントを言うと――。


「だから、ボクは冴と決別したんだ」

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