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TS転生したぼっちJK、Vtuberで人生逆転中  作者: 月星 星那
番外編2

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ユイとリバーシ

「こんばんは、月夜ユイと」

「こんばんはー、朝霧ノアです」


:おおー!

:二人だけでのコラボは久しぶり?

:三週間くらい前だったけど、もうそんなに経ったのか


「あの時に比べたら、ノアちゃんは本当に成長したよね。もう人見知りは治ったんじゃない?」

「ほんとうですか? まぁ、直接会ったわけではない体と思いますけど……」


:確かにな……

:通話と実際に会うことは違うからな

:でも、事務所で誰かに会ったりしないの?


「事務所か……」

「あの人はね……」


:何この反応⁉︎

:絶対に先輩と会っただろ。しかも問題児の

:心当たりが多すぎる!


「うん。わたしたちは一期生のベオさんと会ったんだよね……」

「うん。あの狂狼と」


:wwwww

:よりによってそこかよ

:トップクラスにハズレじゃねぇかw


「あの人は、やっぱりあの人だったよ。しかも、ノアちゃんは気に入られちゃったから……」

「ほんとうに会いたくない……」


:wwww

:マジ⁉︎ 二期生は気に入られなかっただろ

:仲はいい(自称)だけど、期待してるとは一度も言って無いからな

:まぁ、二期生たちは期待なんてどうでもいいって、思ってそうだけどな

:だからこそ、期待してないのかも


「あの人の話はやめとく?」

「そうしましょう。配信が進まないし」


 そうして、ボクたちは本来する予定だった物の準備をする。


「今日はこれ! リバーシでノアはちゃんと遊んでいくよ」


:おおー! リバーシきた!

:どっちが勝つんだろう?

:全く予想できない


「それじゃあ、始めよっか。絶対に勝つからね」

「そうですね。でも、勝つのはボクですから」


 そうして、ボクたちは次々と石を置いていった。

 盤面が黒と白に染まり、ひっくり返る音が軽快に響く。


 序盤は、お互いにひっくり返していく石は少ない。それは、終盤で一気に勝つために、置くことが出来る場所を増やすため。

 しかも、ひっくり返していく石は、隣接する石が多い物を優先的に選んでいき、出きるだけ相手に囲ませようとしている。


「考えていることは、同じなんだね」

「はい。でも、ユイさんには負けません」


:おおー!

:二人とも慎重すぎるw

:実力は同じくらいじゃね?


「ちなみに、何手先まで読んでるの?」

「三手ですね。これ以上は、出来ないので」

「うわ、わたしと同じだ。じゃあ、完全に五分五分だね」


 盤面は黒と白が拮抗し、どちらも一歩も譲らない。

 石を置くたびに、未来の可能性が広がり、互いの狙いを潰し合う。

 角を取るタイミングを伺いながら、慎重に石を進めていく。


「ユイさんは、どのくらいリバーシをしてたんですか?」

「うーん、そんなにしてないよ。姉さんくらいしか戦ってくれる人もいなかったし、姉さんとは実力が離れていたせいで、毎回最後には一桁程度になってたから。ノアちゃんは?」

「ボクは、アプリ相手に何度も戦ってきましたよ」

「……なんか、ごめんね」


:ぼっちw

:ノアは解釈通りだけど、ユイも実質ぼっちなのかよw

:というか、どうしてぼっちなのに、リバーシが上手いんだよ


 そんなことを話しながら、石を置いていくと、とうとう終盤へと差し掛かってきた。


「よし、角が取れた!」

「うっ。でも、こっちの角は取ったよ」

「えっ」


 終盤に差し掛かっても、戦況は五分。

 互いに、ミスをすることなく試合を続けていき、視聴者のみんなも固唾を呑んで見守っていた。


:角の取り合いで互角とか熱すぎる

:ノアちゃん、凄すぎだろ

:ユイも本気出してるのが分かる


 そうして、次々と石を置いていく。

 三つ目の角はボクが置くことが出来たのだが、四つめの角は取られてしまった。

 これで、優劣の差は出来ておらず、まだ勝負の行方はわからない。

 

「……これで残り少しですね」

「うん。少しのミスで勝負が決まるよ」


 盤面は黒と白が拮抗し、どちらも一歩も譲らない。

 石を置くたびに、未来の可能性が広がり、互いの狙いを潰し合う。

 そして残りは、ほんの数手。


「ノアちゃん、次の一手で勝敗が決まるかもしれないよ」

「……わかってます。だから、絶対に間違えません」


 ユイが揺さぶりをかけてくるが、そんなことでは揺らがない。

 置くことが出来る場所は残り四つ。盤面の白と黒はほぼ同数、長い沈黙のあと、ボクは迷いなく駒を置いた。黒が広がり、盤面が一瞬だけ傾く。

 その光景に、ユイが小さく息を呑む。


「……やるね。でも、まだ手は残ってるから」


 ユイもすぐに石を置き返す。白が盤面を覆い返し、再び拮抗状態へ。

 残された手は、互いにあと一つ。

 盤面の黒と白はほぼ同数――勝敗は、最後の一手に託される。


「これで、最後だね」

「そうですね、ボクの一手で全てが決まります」


 ボク黒を置き、ユイが白を置く。

 盤面は静かに止まり、黒と白が並んで輝いていた。


:どっちだ?

:同じくらいに見える


 お互いの色の駒が並んでいく。 黒と白が画面にびっしりと並んでき、まるで黒と白で画面を分割していった。

 観戦していた視聴者も、コメントを打つ手を止めていた。

 画面の向こうで、誰もが息を呑み、結果を見届けようとしている。

 

 盤面は、黒と白がほぼ同じ数――引き分け。


:おおー!

:まさかの五分!

:二人とも強すぎるw

:次回こそ決着つけてほしい!


「引き分けかー。ノアちゃんも強いね」

「ええ、ユイさんもとても強かったです。対戦、ありがとうございました」


 視聴者のコメントも一斉に弾け、画面が歓声で埋め尽くされる。

 「強すぎる」「次回こそ決着を」といった文字が流れていく。


「それじゃあ、ここで終わりにしよっか」

「そうですね。きりが良いところになりましたし」


 勝敗はつかなかったが、互角に戦ったという事実が、確かな絆のように二人の間に残っていた。

 緊張から解放された空気は柔らかく、笑みが自然とこぼれる。


「でも、次は勝ちますから!」

「ふふっ、わたしも負けないよ。次こそ決着だね」


 軽口を交わす声に、視聴者のコメントが再び盛り上がる。

 「次回楽しみ!」「シリーズ化してほしい」といった文字が流れ続け、まるで次の試合を待ち望む声援のようだった。


「じゃあ、みんな。また次の配信で!」




【リバーシ】 ユイさんと戦う!

 高評価7,983 低評価21

 チャンネル登録者 23,232人

 再生回数30,342回



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