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4話「アンジェリカ、家族の優しさに触れる」




食堂の扉を開けると、すでに両親と弟が席についていました。


「まぁ、アンジェリカ、イメージチェンジしたのね」


「ツインテールに黒のドレスも似合っていたが、黄色のドレスも素敵だよ」


「見違えました、お姉様!」


両親と弟が笑顔で出迎えてくれました。


「そのドレスはわしらが誕生日に贈ったものか?」 


「ええ、そうですわ。

 お父様とお母様から頂いたのに、一度も袖を通さずに申し訳ありませんでした」


くるりとその場で回って見せ、その後両親に頭を下げた。


「いいんだ、今こうして着てくれるだけで充分だ」


「そうよ、アンジェリカ。

 あなたは親孝行な子よ」


父と母は目に薄っすらと涙を浮かべていた。


まさか、ここまで感激されるとは思いませんでした。


誕生日にこの黄色いドレス(まともな服)を贈るあたり、両親もゴスロリドレスは内心では無いと思っていたのでしょう。


ドレスを披露したところで席につく。


「以前、身に付けていたドレスやアクセサリーは処分しようと思います。

 お父様、お母様、新しいドレスを購入したいのですがよろしいでしょうか?」


謹慎中の身なので、しおらしくお願いします。


「ああ、構わないよ。

 買い物で気が晴れるならいくらでも買うといい」


「良い、気分転換になるわね」


父と母はにっこりと笑って承諾してくれました。


理解があることは嬉しいのですが、素行が悪くて婚約破棄された娘にはちょっと甘すぎではないかしら? 少し心配になってしまう。


「それより、アンジェリカ。

 体調はもう大丈夫なのかい?

 具合悪いならまだ寝てていいんだよ」


「昨日は大変だったでしょう?

 沢山食べて、元気を出して。

 今日はアンジェリカの好きな物を作らせたのよ」


「お姉様、無理をなさらないでくださいね」


アンジェリカは、本当に家族に愛されていたようね。


「お父様、お母様、クロード。

 昨日はご心配をおかけしました。

 身体は健康ですので、どうかご心配なさらないでください」


本当に前世の記憶を取り戻してよかったわ。


記憶を取り戻さなかったら、この人達を巻き込んで処刑&お取り潰しだもの。


「お姉様、僕はお父様の跡を継いで立派な公爵になります。

 お姉様のことは僕が生涯養います。

 なので、心配なさらないでくださいね」


にっこりと微笑んだ顔はまるで天使のようでした。


弟のクロードはまだ11歳。


なのにかなり人間ができています。菩薩でしょうか?


「婚約破棄され、家の名を汚した私を受け入れ、優しい言葉をかけてくださりありがとうございます」


私は今一度、家族に向かって頭を下げました。


「そんな、気にすることはないんだよ」


「そうよ、家族じゃない」


「お姉様、水臭いですよ」


みんなとっても優しい。


「それから、ルシアンを飼育する許可を下さったこと、改めてお礼を申し上げます」


ルシアンは私の横に座り、鼻をクンクンさせています。


おそらく、キッチンから漂って来る料理の匂いが気になるのでしょう。


「アニマルセラピーという言葉もある。

 好きなだけ動物を飼うといい」


「お屋敷は広いわ。

 犬の一頭や二頭増えたところでなんでもないわ」


「僕もルシアンが気に入りました。

 僕にも後で撫でさせてくださいね」


私の罪を許し、ルシアンを暖かく迎えてくれる。


本当にいい家族だわ。


この人たちの笑顔を守りたい。





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