表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/9

第7話 向こう側の未来

 オアシスの広場。そこには凄惨の二文字で片付けるのすら憚られる光景が広がっていた。


 フードで隠した少年の素顔に瓜二つの可憐な少女は磔にされ、口から赤い液体を流し息の根を止めていた。


 慣れた光景。明日は我が身と少年は自己に暗示する。


 同胞を見てもそう、自分に言い聞かせるのに使う程、殺戮とは少年にとって当たり前であり、同胞の命も軽いものであった。


 少年は石や木が飛び交う刑場の端に向かい罪状が書かれた立て札を読む。


『この悪女は何処からか迷いこんだ”龍の民”だ。よって処刑に処す。これにより我々人の尊厳は守られ、我々の灌漑計画も守られることとなる。祝いの時だ』


「おいガキ!それ読んだなら早く退けよ!読めねえじゃねえか!」


 立て札を読んでいると後ろから怒号を浴びせられる。

 それを聞いて横にそれた少年は、一旦オアシスの外に出る。


 同胞の死では動かなかった少年は、立て札のある一言で動かされたのだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ