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滅んだ地球では銃と魔法と、パワードスーツが活躍する。  作者: ネコ軍団
第1章

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第37話 閃光の傘

 青龍刀を受け止めてアークデーモンを見つめるレイ、真っ黒だった彼の瞳の奥がわずかに青白く小さな光を宿している。レイはアークデーモンに向かってニヤリと笑う。


「さぁ。いこうぜ。相棒!」


 太刀を持った右腕を力強く伸ばした。アークデーモンの青龍刀は押し上げられていく。


「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」


 押されて後ずさりするアークデーモン、さきほどまで力で負けることなかったレイに、押し返されて驚いているようだった。


「おっと!」


 左手を腰に回しサブマシンガンを握って構えるレイだった。左腕をまっすぐに伸ばし彼は、銃口を後ずさりするアークデーモンの足に向けた。

 レイはサブマシンガンの引き金を引いた。連続した銃声がなり銃弾が発射された。発射された十数発の銃弾はほとんどが弾かれたが一発の銃弾がかすめた太ももの肉をえぐっていく。


「ウガアア!?!?!?!?」


 撃たれた血を流す足を見て、さらに驚くアークデーモンだった。それもそのはずである、アークデーモンの強靭さをもってすればサブマシンガン程度なら簡単に弾けるからだ。

 左腕をまげ銃口を空にむけるレイ、銃口から一筋の煙が天へと上っていく。驚いていてるアークデーモンを見てあ彼は満足そうにうなずいて笑う。


「エーテルは意思の強さ…… 銃弾の威力も反応強度で変わるのは当然だろ?」


 レイは銃口を再びアークデーモンへと向け引き金を引く。アークデーモンは飛び上がって必死に銃弾をかわすのだった。冷静に上空に飛んだアークデーモンへと照準を合わせるレイだった。サブマシンガンの銃弾がアークデーモンを襲う。アークデーモンは両腕をクロスさせる。腕や足に当たった銃弾が弾かれる。必死に耐えるアークデーモンだったが、一発の銃弾が広げた翼を貫いた。


「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?」


 バランスを崩して必死に姿勢を直そうとするアークデーモン。レイはさらに銃撃を続けようと引き金をひいた。しかし、弾が切れておりカチカチと音がするだけで銃弾は発射されなかった。


「チッ! 弾切れか」


 サブマシンを投げ捨てたレイは、右肩にかついでいた太刀を降ろし両手で持った。ジッとレイはアークデーモンを見つめ、直後に彼の姿は消えていた。

 アークデーモンの背後に瞬間移動したレイ、アークデーモンは体勢を戻していたが、彼の動きには気付けなかった。レイは右側に体を向け横に太刀を持っていく。


「くらえ!」


 水平に太刀を振りぬいたレイ、アークデーモンの右側の翼が横に破かれた。太刀の刃は翼を切り裂くと翼の根元までえぐり切った。


「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」


 苦痛に顔を歪め声をあげるアークデーモン、さらに体は浮力を失い地面へと落下していく。レイは落ちていくアークデーモンを睨みつける。プールと飛び込むように頭を下に向け彼はアークデーモンを追いかけていく。

 レイは両腕を引いて切っ先をアークデーモンの背中に向けた。翼が落ちた大きく血だらけで真っ赤な背中が徐々にレイに迫って来る。


「今まで俺達を苦しめた分だ! くらえ!」


 両手でしっかりと太刀を強く握りレイは腕を前に突き出す。


「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

「チッ!」


 レイの気配に気づいたのかアークデーモンは即座に振り向くと青龍刀で彼を斬りつけて来た。

 横から飛んで来た青龍刀を体をひねって太刀で受け止める。激しい音がして青龍刀と太刀がぶつかった。レイは勢いよく弾かれて横へ吹き飛ばされる。

 しかし、姿勢をなおしたレイの体が青白く光り、スラスターが点火されると、空中で簡単に停止した。


「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」


 レイを見て悔しそうに叫び声をあげるアークデーモン。レイは地面に着地するとまっすぐにアークデーモンを見つめ駆け出す。

 走りながらレイは未結を呼び出す。


「先輩? 準備はできたかい?」

「もっもう少しです」


 通信が終わるとレイに向かってアークデーモンが青龍刀を振り下ろした。彼は姿を消すのだった。


「ウガアアアアアアア!?」


 青龍刀が空振りし地面をたたいたアークデーモン。首を左右に動かしレイを探すのだった。アークデーモンはレイの瞬間移動に対応が出来なくなっていた。いや…… エーテルとの信頼を高めたレイの瞬間移動が、アークデーモンの反応速度を徐々に凌駕し始めていたのだ。


「こっちだ!」


 消えたレイはアークデーモンの右足の近くへと現れた。目の前にあるアークデーモンの足を斬りつける。太刀の切っ先がアークデーモンのふくらはぎの肉を斬りつけていく。傷からじんわりと血が垂れていく。


「ウガアアアアアアア?!」


 不意をつかれ叫び声をあげアークデーモンは、レイに向かって青龍刀を振り下ろす。しかし、レイは青龍刀が自分に届く前に姿を消した。次にレイはアークデーモンの左側の肩付近に姿を現し今度は肩を太刀で斬りつけるのだった。

 アークデーモンとレイが戦闘する場所から、百メートルほど離れた廃墟。廃墟は平和な頃は倉庫かどこかの会社の事務所だったのだろう二階建ての四角い建物だった。

 通信が受けと時に未結は廃墟の中を確認し、スナイパーライフルをかついで屋上へと上ろうとしていた。


「急がないと…… レイさん達でもいつまでもつかわからない……」


 スラスターを点火した彼女のは、高く飛び上がり一気に廃墟の屋根までやってきた。アークデーモンの姿を確認し屋上の端へと向かう。ヘリに立った彼女にアークデーモンと戦うレイの姿が見える。


「綺麗……」


 青白く光り輝く戦うレイの姿を見てつぶやく未結だった。赤い巨体のオークの周りを、瞬間移動で飛び回るレイの姿は青白く輝く流星のように見えたのだった。未結は流星のように動き戦うレイの姿にみとれ目が離せなくなっていた。


「未結ちゃん。準備できた?」

「えっ? はっはい。もう大丈夫です」

「わかったー。レイ君に伝えとくねぇ」


 甘菜からの突然の通信に我に返った未結は、重射撃体勢となり照準をアークデーモンへと向けるのだった。

 レイはアークデーモンを周囲を瞬間移動を繰り返し太刀での攻撃を繰り返していた。彼の一撃は致命傷にはならずともアークデーモンの体力を少しずつ削り取っていた。

 アークデーモンと十メートルほど前に姿を現すレイ、右手に持った太刀を肩にかつぎ、彼は前にたつ現代の王の姿を見て満足そうに笑う。目の前に立つアークデーモンは、何度目かのレイからの攻撃を受けて足元がふらついていた。

 

「レイくーん。未結ちゃん準備が出来たってさ」

「えっ!? なんで姉ちゃんが……」

「いいでしょ。ほら早く動きを止めちゃって!」

「わかったよ……」


 甘菜に返事をしたレイはジッとアークデーモンを見つめている。彼は右肩から太刀を下し両手に持って構えた。


「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


 左手をレイに向けたアークデーモン、左手からファイアボールが発射される。レイは向かって来る巨大な火の玉をジッと見つめている。


「はっ!」


 タイミングを合わせて太刀で火の玉を斬りつけた。火の玉は太刀に切り裂かれて、真っ二つに割れて地面に転がり消えていく。


「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」


 アークデーモンはファイボールを連続でレイに向かって放つ。


「無駄だよ!」


 レイは次々と迫って来るファイアボールを、太刀で斬りつけ破壊しながら前に出て、アークデーモンへと迫って来る。


「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」


 近づくレイに向け、アークデーモンはファイアボールを撃ち続けた。


「はっ!」


 左右からほぼ同時にファイアボールが迫って来た。レイは右のファイアボールを斬りつけ即座に剣を返して振り向いて左から来たファイアボールを破壊した。レイは前を向きアークデーモンに向かってニヤリとほほ笑む。


「しまった!」


 上を向いたレイの顔を赤い光が照らす。レイの頭の上からもう一つのファイアボールが迫って来ていたのだ。礼へと迫るファイアボールを見たアークデーモンが今度はニヤリと笑みを浮かべるのだった。

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