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滅んだ地球では銃と魔法と、パワードスーツが活躍する。  作者: ネコ軍団
第1章

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第35話 信頼と実績

 未結によってつぶされた左目に手をおき、下を見つめるアークデーモンだった。赤い光でアークデーモンの頬はたかり口元はわずかにゆるんでいるように見えた。アークデーモンから見える地上波、降り注いだ流星による業火と黒煙が広がる地獄のような光景が広がっていた。

 アークデーモンはジッと火が消えるのを待っていたが飽きたようで、眉間にシワを寄せ左手で地面を仰ぐように横に動かした。

 左手から強烈な風が起こり、地上へと吹きつけた。吹きつけた風が流星の火を消していく。黒煙と炎が消えていく、廃墟や道路は流星により吹き飛ばされ地面がむき出しの更地になっていた。その中心に……


「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」


 青いドーム状のプラズマシールドに守られた装甲車両があった。装甲車両に乗っていた三人は傷一つなかった。甘菜の作ったプラズマシールドによりアークデーモンのメテオインフェルノは防がれた。アークデーモンは三人が、無傷でいることが悔しいのか激しく吠えていた。

 タワーシールドを構えたままの甘菜、防弾ガラスを真っ黒に染めていた煙が消え、彼女はゆっくりと顔を横に向けた。横には大好きな従弟がしっかりと自分の側に立っていた。


「ははっ! やったね」


 笑って甘菜はレイに向かってうなずく。レイは甘菜のタワーシールドを握った手に添えた、自分の手を軽く握ってはなした。甘菜はレイに向かって胸を張って得意げな表情をする。


「どう!? 私のお姉ちゃん(りょく)には魔法なんか効かないんだよ」

「なーにがお姉ちゃん力だよ…… ビビってたくせに」

「プクー! レイ君嫌い!」


 頬を膨らませてそっぽを向いた。レイは首を横に振ってあきれるのだった。


「二人とも! まだ何も終わってませんよ!! 戦闘継続です!」


 レイと甘菜を叱って戦闘に集中するように叱りつける未結だった。レイは太刀をかついでアークデーモンに視線を向けた。


「行くよ。姉ちゃん! 先輩は狙撃場所へ! 準備が出来たら連絡をくれ」

「うん!」

「わっわかりました」


 レイと甘菜は装甲車両の後部から下りて、アークデーモンへと向かって駆け出す。未結はスナイパーライフルを抱えて装甲車両の前面へ飛び下りた。彼女はアークデーモンから身を隠せる場所を探す。


「こっちだよ!」


 走りながら甘菜は右手を前に出す。装甲からガドリング砲の銃身が出て、装甲の付け根からレーザーが伸びていく。赤いレーザーがアークデーモンの体をゆらゆらとうごめく、甘菜は慎重に狙いを定めるのだった。


「そこです!」


 甘菜は叫びながらガドリング砲を撃った。銃弾はアークデーモンの左肩や腕をかすめてそれていく。彼女の横を一緒に走るレイが口を開く。


「声だけ先輩の真似しても当たらないだろ……」

「違うの! 私はけん制したの! ほら早く相手をしなさい」


 立ち止まりアークデーモンを指す甘菜だった。アークデーモンは眉間に、シワを寄せ立ち止まった甘菜を睨みけた。


「ウガアアアアアアアア!」


 翼を広げ甘菜に向かって急降下をしながら、アークデーモンは青龍刀をかまえた。レイは太刀をかついだまま顔をあげ向かって来るアークデーモンに視線を向ける。彼は直後にアークデーモンの背後に現れた。


「もらった!」


 両手に太刀を握って構えたレイは横から太刀でアークデーモンの首を狙って剣で斬る。アークデーモンはレイの接近に気付き、即座に振り向むくと太刀を青龍刀で受け止めた。

 激しい音が鳴り響く。レイは太刀と青龍刀ごしにアークデーモンとにらみ合う。レイのパワードスーツのスラスターがうなるような音をあげ火を噴く。アークデーモンは右手でレイを押し込みながら左手を青龍刀にそえさらに力を込める。


「またかよ! こっちは最高出力だっていうのに……」


 悔しそうに叫ぶレイ、アークデーモンに押され彼は、徐々に押され始めゆっくりと後退していく。レイは必死に抗おうと全身に力を込めるのだった。


「どいてえええええええええええええええええ!!!」

「うえぇっ!?」


 甘菜が地面を蹴って飛び上がり、レイの背後から叫びながら迫って来ていた。彼女は右手に持ったモーニングスターを頭上で回転させている。甘菜の声に反応したレイは瞬間移動で地上へと戻る。

 レイと入れ替わるようにして、アークデーモンの前へと来た甘菜は勢いよく右手を振り下ろす。鉄球についたスラスターが火を噴きだし垂直にアークデーモンを叩き潰そうと向かって行く。

 素早く反応したアークデーモンは、振り下ろされるモーニングスターの鉄球を青龍刀で受け止めた。


「ウガアアア!」


 大きな音がして雄たけびをあげるアークデーモン、モーニングスターの鉄球は青龍刀により防がれてしまった……


「ふん!」


 気合を入れ甘菜は強引にモーニングスターを振りぬいた。彼女のモーニングスターの鉄球は、火を噴きながら垂直に進む。


「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!?!?!?!?」

 

 叫び声をあげ、甘菜の視界からアークデーモンが遠ざかっていく。彼女のモーニングスターの力に耐え切れずにアークデーモンは地上へと落下したのだ。頭から落下したアークデーモンだったが、途中でなんとか姿勢をなおし足から地上へお落下した。アークデーモンは足から地面へと叩きつけられ砂埃が舞った。


「よし…… えっ!? わっわ!?」


 バランスを崩して空中でふらつく甘菜だった。そのまま彼女は地上へと落下する。しかし、落ち始めた甘菜の背中を何者がつかんで支えていた。


「レイ君……」


 振り返るとレイが両手で甘菜を抱きかかえるように支えていた。二人の体が空中から消えた。直後にアークデーモンから数十メートルほど離れた地面に二人が姿を現す。

 甘菜から優しく手を離したレイは、地面に刺していた太刀を抜き肩にかついで振り向く。


「もう…… スラスターの飛行時間くらい頭にいれておけよ」

「だって……」

 

 しょんぼりとする甘菜だった。レイは視線を前方で膝をついている、アークデーモンへと向けた。立ち上がったアークデーモンは二人を探しているようだった。


「ありがとうな。助かったよ。しっかし、姉ちゃんはすげえな…… アークデーモンを落としちまうなんて……」


 ハッと目を見開いて甘菜はにんまりと笑った。


「フフン! 私はお姉ちゃんだからね!」


 顔をあげた甘案は堂々と胸をはって興奮気味に鼻で息をする。その姿にレイは首を横に振る。


「違うだろ。そっちはパワー型だから力が強いだけだ」

「うーん……」


 レイの言葉に首をかしげた甘菜は少し考えこんでいた。彼女の様子が気になりレイがたずねる。


「どうした?」

「違うよ。アルファちゃんを信じてるからだよ。レイ君は前に負けたからって遠慮してるよ。もっとベータちゃんを信じてあげなよ。この子たちは前のパワードスーツよりつよつよだよ」


 モーニングスターを持ちあげ甘菜は、レイに強さを見せつけるように鉄球を回転させるのだった。

 

「姉ちゃん…… 何を言ってるんだ? つよつよって……」


 甘菜が言ってる意味が分からず、レイは少し混乱するのだった。


「あっ! 来るよ!」


 声をあげた甘菜、ハッとしてレイは前を向く。アークデーモンが二人を見つけ睨みつけている。直後にアークデーモンは青龍刀を両手で持って走りだすのだった。

 タワーシールドを前に出して甘菜が迎撃の用意をする。彼女に続きレイは太刀を両手に持って構えるのだった。

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