イベント不発?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「あ、分かりました!」
「うんうん、流石カロリーヌだね」
カロリーヌとのお茶の時間はシャルルにとって一日で一番重要な癒しの時間だ。
最も今は一緒に勉強をするという約束を果たす為お茶はそこそこに勉強の時間に変わってしまっているが、シャルルにとってカロリーヌがいるだけで何をしていようが癒しの時間に変わりはない。
「ところでカロリーヌ、皆との勉強会は順調?」
「ええ、とっても。主にクロエが教えてくれるのだけど、クロエって文学と歴史が苦手でしょう? だからそこは自分で何とかするしかないと思っていたのだけれど、一緒に勉強している子の中に文学が得意な子と歴史が得意な子がいて。皆で教え合いながらやったらとっても楽しいし、とっても捗ってますわ」
「それは良かった……ちなみに、寮での勉強会以外にも勉強しているの?」
さり気なく、さり気なくと思いながら、シャルルはずっと気になっていたことをカロリーヌに確認した。寮での勉強会以外とは、つまり攻略対象との勉強会のことだ。
「たまに図書室に行ってますわ」
「図書室? 誰と?」
「え? クロエとイザベルですけど……どうかしたのですか?」
「いや、カロリーヌが無理をしていないか心配になっただけだよ。イザベルと一緒なら安心だね」
思わず食い気味に反応してしまいカロリーヌに怪訝な顔をされてしまったが、シャルルの咄嗟の言い訳に納得してくれたようで、その言い訳を聞いて何かを思い出したカロリーヌはふふっと笑みをこぼした。
「確かに初めてのテストで最初は加減が分からなかったけれど、『体調を崩してしまったら台無しですよ』ってイザベルが言ってくれて、それからは気を付けるようにしているの。だから心配は無用ですわ」
「そっか」
カロリーヌの話を笑顔で聞きながら、シャルルはやっぱり攻略対象との好感度アップイベントは今回は無かったんだなと頭の片隅で考えた。




