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二コラ


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「ガルデニア王国から来ました、二コラ・ペルルです。こちらの国に来たばかりの為至らないところが多々あるとは思いますが、仲良くしてもらえると嬉しいです」


 そう言ってにこりと笑うのは、白銀色の髪とタンザナイトのような瞳を持つ美丈夫。


(忘れてた。そういえば居たな)


 シャルルはすっかり忘れていたが、彼もなかなか厄介な攻略対象の1人だった。



 二コラ・ペルルは、黒幕の宰相のいる隣国ガルデニア王国から留学してきた貴族である。

 と言うのは建前で、その正体は貴族どころかガルデニア王国の第2王子である。

 彼は王になる第1王子を助けるため、隣国へ一貴族のフリをしてスパイに行くよう王命をうける。しかし二コラは優しい性格で争いを好まず、本当は隣国と友好を築きたいが王には逆らえない。

 仕方なく王の言う通りに留学し、情報を得る為王子であるシャルル、そしてシャルルを通じて王女であるカロリーヌと親しくなる。

 攻略が進むとカロリーヌの王女としての生き方に惹かれ、国を捨ててオルタンシア王国でカロリーヌと共に生きることに決めるが、バッドエンドでは情報を全て引き出した二コラがカロリーヌを殺し自国に帰り、オルタンシア王国は消滅する。


(二コラの何が面倒くさいって、スパイとしてめっちゃ働くから細かくその活動を妨害しないとすぐにオルタンシア滅亡フラグが立つんだよな。ゲームでは1日1回は阻止しなきゃいけなかった気がするけど、現実問題阻止ってどうすればいいんだ?)


 眉間に皺を寄せてそんなことを考えているうちに、二コラがシャルルの隣に来てにこりと笑いかけてきた。


「隣、いいかな?」

「……どうぞ」


(そりゃあそうだよな)


 当然王族の基本情報は頭に入れてきているのだろう二コラは一見不機嫌そうなシャルルに怯むこともなく、迷わずその隣に腰を下ろした。反対側の隣の席ではフィリップが警戒も露に二コラを睨んでいる。

 ゲームと違い宰相のスパイが既に捕まっているのだからフィリップの反応は最もなのだが、傍から見たら明らかにこちらが『友好的な留学生に難癖をつけようとする悪役』だよなと内心でため息をついた。

 スパイの件は当然極秘事項であるし、宰相の手先である為王の指示で動いている二コラもきっと知らないだろう。


(とりあえず情報を取らせないように気を付けるしかないか)


 スパイの二コラと険悪なフィリップに挟まれ、シャルルはひたすら授業に集中することでこの非常に居心地の悪い時間をなんとかやり過ごした。

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