『心の杖』
人は誰しも幸せになれるとは限らない。
仮に幸せになったとしてもその幸せが
いつまでも続くとは限らない。
幸せを手に入れても、人に裏切られたり、
自分が冷めてしまったり、思い出を忘れたり、
或いは死によって不幸になってしまうから。
幸せな人生を送るには、運や努力が伴う。
ただし、幸せとはまったくの孤独では
手にすることが出来ない。
また、何の努力もせずになれるものでもない。
動物を飼ったり、趣味で、孤独が独りになり、
心の隙間を埋めて、充足感や幸福感を満たし、
幸せに感じる人もいる。
だけど、誰かと幸せになりたいのだとしたら、
あなたは決断し、動かなければならない。
恋愛は時に苦しみも悲しみも訪れるけど、
幸せを手にした時の感動は震えるほどの
幸福感に満たされます。
さて、あなたならどうしますか?
私はずっと満たされない夜を過ごしていた
誰かといても私の心はずっと独りだった
夜になるといつも決まって
孤独が私を脅してきた
心の隙間に忍び寄って
不安な気持ちにさせて
どうしようもないくらいに
寂しさを感じて震えていたし
最後はいつも泣いていた
誰にも見せずに
ずっと独りで
うまく言葉に出せないけれど
誰かに助けて欲しかった
誰かに心から必要とされたかった
本物の愛が欲しかった
優しさのすべてに触れたかった
独りでは立ち上がれないほど
わたしの心は痛んでいた
あなたが片足を引きずりながら
笑顔で手を差し伸べてくれた時
わたしの心は熱を持ち
あなたの手から愛情を受け取って
絶望の淵から立ち上がることが出来ました
わたしの耳はあなたの声が聴こえない
それでもあなたの愛が確かに心に伝わったから
わたしはあなたと一緒に生きていきたい
そして今度はわたしがあなたの人生の
心の杖になりたい
愛するあなたの隣で
あなたと共に歩くための
この世でたった一つの杖に
~了~
(注)この作品はタコアシのものです。
不正な転載や盗作、並びに違法行為に
なることは固く禁じさせて頂きます。
最後まで読んで頂いて感謝します。
今回は、体に障害を持って生まれた
人々の恋愛でした。
同じ人間でも、十人十色。
容姿以外にも人は、さまざまな病気に
冒されたり、抱えたりして生きている
場合が多々あります。
そして、自分で自分が嫌になったり、
絶望して命を断ってしまう人もいます。
本当に悲しいことです。
当人は、孤独と思って居ても、
本当は違います。
その人の死を嘆き悲しむ存在は、
必ずいるものです。
だけど、死を選ぶ人は、その大切な
存在に気付けないのか、または
忘れているか、認めたくないかなのです。
あなたは生きていて下さい。
そして支え合える人を見つけて
いつまでも幸せでいて下さいね。
それでは、また。