004
「お見苦しい所をお見せしました……」
「いや、あの」
シェーナさんは謝ってくるが、申し訳ないのは僕である。
いや、どう考えても、それはこちらの台詞なのだが。
どうしよう……気まずい……
「と、とりあえず向こうから連絡があるまで人のいる場所に移動したいんですが……」
「そうでしたね。とりあえず、『ターン』へ、向かいましょう」
「ターン?」
「はい」
いかにも日本って感じなのに町の名前は異世界仕様なんだ。
なんか、新鮮。
「えーっと、ターンには、様々なものがあります。例えば……」
シェーナさんは順番に語り始めた。
「『洋服屋』」
なるほど。僕もいつまでもパジャマのままじゃ居れないし
「『飲食店』」
なるほど。異世界の料理かぁ…… 確かに少し憧れる
「アイテムの売買を担当する、『アイテム屋』」
……ん?
「武器や鎧の売買を担当する、『武具屋』」
……はい?
「そして、私のお金の元である『ダンジョン』!」
「うん、ちょっと待ってください」
なんかもう、色々ありすぎて、頭の整理が追い付かない。
何? 『武具屋』? 『ダンジョン』?
なんと言う急展開
「ダンジョンって、何をするんです?」
「君たちの国とそう変わりません。モンスターと戦って、ドロップアイテムを入手して、お金を稼いで、仲間とお酒を飲む。それだけです。」
「ええと、シェーナさんのパーティーは?」
すると彼女、シェーナさんはさも当然と言った感じ答えた。
「いますよ。目の前に初めてのパーティーメンバーが。」
「え?」
次回、パーティー入団