裏で支えます
異世界に行くことは誰しもが憧れるだろう。
現代に疲れ何もかも上手くいかなくなり辛い現実ばかり
そんな時に心の支えが必要になる。それが本であれゲームであれ
沢山の趣味があるがやはりサブカルチャーになってくると現実から離れた世界が多くなる。そして特に異世界の話になってくると
地味で暗い人間が無双するのをよく目にする、だがそんな人が無双をしさらにモテモテになることなど可能なのだろうか。
だからこそ裏で活躍する存在が必要不可欠になってくる。
これは、そんな誰も知らない裏で起こる異世界の秘密機関の話である。
20XX年4月俺の名前は寺門、春から新社会人として毎日デスクワークをしているそんな時いつも見ている掲示板サイトで最近噂になっている都市伝説について語っているのをみかけた
動画サイトにも話題になっていて内容は某政府が裏で異世界に行ける装置を開発しているという話である。どうやら関係者と名乗る人物が情報をリークしている動画をアップしていたことにより
話題になっているらしい。
「またつまらない噂話だなもっとましなのはないのか」
そう自分に言い聞かせつつも内心ワクワクしていた。
よく小説などでは主人公がいきなり事故死して目が覚めたら飛ばされるパターンをよく見るが普通は装置がないとダメな気がする
こんなこと思っても結局ロマンがないなどと架空だからという風になってしまうので考えるのはやめた。
俺はただの一般人、真相を知ることは恐らく一生ないだろう。
そしていつも通りに電車に乗っていたときのこと、つり革に掴みながら景色を見ていたときにふと鎧を着た女性をみた、気がしたじゃなく間違いなくみた流れる街中の風景に明らかに浮いていたしコスプレにしてはガチガチに固めていた、そこからの記憶はない。
目が覚めると真っ白の景色にベッドに縛り付けられていた。
とうとう俺も選ばれし者になったのかと感動と同時に会社に遅刻の連絡をいれていないことに恐怖を感じていた
「気分はどうだ?」
科学服みたいなのを着ているメガネのおじさんがいた。
「まず会社に連絡をいれてもいいですか?」
そう言うとおじさんが笑った。
「素晴らしい社畜精神だこれは頼もしい何でもやってくれそうな気がするよなあ社長」そう言うと後ろから長い黒髪の美人が表れた
「会社に連絡する必要はなくなったわ、あなたは今日からウチで働いてもらうのよ」冷たい感じで言われた
「なぜですか?」
「あなたは見てしまったからよわかるでしょ?」
そう言われ、あれはクレイジーなコスプレイヤーじゃなかったのかと再認識した
続けて「最近噂になってるでしょ秘密結社のこと、あれは部下がミスしてさらに誰かがその部下を連れ去りリークされたわけ、他にも何人かは目撃しているからまとめてここに送ってもらったの」と冷静に言っているが
どう考えてもヤバイよねパンドラの箱開いちゃってるよ。
「俺はどうなるんでしょうか」そう言うと
「さっきも言ったけど働いてもらうのあなたはやり遂げる精神力と圧倒的モブキャラ感がするから、私の勘が言っているわ。他のみたひとは記憶を消しておけばいいこと、どう?働かない?」
褒めてるのか貶しているのかはわからないが仕事も疲れたしなにより夢も目標もない俺にとっては異世界で生きていくことでなにか変われるかもしれないそう思った
「わかりました、俺、やってみます。ここで働かしてください」
「ありがとう、私は社長の葛城ミサトよよろしくね」
「えっ!本当ですか!!」
「嘘よ、でも会社内でのサービスはしっかりしておくからとりあえず今この部屋はあなたの寮として過ごして貰うわ」
少しイラッとしてしまったがここで秘密結社として働くには仕方がないことなのだろう。忘れていたがメガネのおじさんも一緒に居ることになるぞそれは嫌だ
社長が「このメガネはウチの機械を開発した博士だ、記憶をなくす機械も彼が作った」
「君の記憶をなくすかどうか社長と一緒にテストしていたのだ、よかったなここで働けて憧れの異世界にいけるぞ」
勘とかどうとか言って半ば強引だったがやはり噂通り異世界に行ける装置は完成していたのかだが謎が残ってしまう
「なぜ現代に鎧の女性がいたのですか?」
「あぁそれは彼女が異世界から帰る途中に転送をミスしてしまったからだな当然ミスをすれば記憶は無くすこれは会社のルールだ
ばれてしまうそして部下を連れ去った連中、奴等も異世界に行けるらしい装置はここだけにしかないはずなのだがくれぐれも気をつけてくれ」
話が飛びすぎだまず仕事の内容を聞いてないじゃないか
「あの、仕事の内容は」
「それは明日説明しよう話が長くなって私は疲れた他にもやらないといけないこともあるしな。ほら博士もいくぞ」
疲れてきているのか口調がぶれぶれだなまあいいか。
明日から俺の新たな一歩が始まる、俺も無双してモテモテになるのか楽しみだな。そしてそのまま眠りについた