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24時間いつでも安心、すぐに派遣、お金管理も任せてください、貴方のための互助組合です(CM)

夜も歩いて、夜明けが近くなった薄明かりの頃に都市の遠景がみえたよ!

「やったー!アイちゃん、街が見えたよ!あ、日の出だまっぶ…しくない。

最近いろんな眩しく感じるときに眩しさを感じないんだよね。アイちゃん何かしてるよね、ありがとう。」


@はい、網膜調整してたりフィルタしたりして守っています。また、コバルトブルーの瞳なので少しばかり入光量を調節してあります


「え、私暗い瞳だったんだけど。なんでだろ?」


@体がナノマシンになったとき色素が抜けたものと思われます


「なにそれ怖い。肌が少し白くなったのもそれかなー」


などと誰かに説明するような内容の会話をしながら入口の通用門に向かって行ったのだけどさ


「あ"」


気がついちゃったのよ


「私のPDAの登録名、皇族そのまんまだ…」


これ、間違いなく騒動になるし、国が変わってて領主も変わってるから

侵略先の王家の生き残りを見つければ伝統のギロチンよね…どうしよう


「アイちゃん、私町に入れない…」


@なぜですか?


「名前にはPDAに今の登録名と生まれたときに登録する名があるんだけど、

生まれた時のが斯く斯く然々で、それは生涯変えることができないんだよ。

今の登録名も、設定や変更するには役所で変更する必要があるの。

町に入るときには賊やお尋ね者、都市によっては出入りの管理の対策でどちらも見るから、わたし入れないよ…」


まさかあのばば…先生の一般教養がここで役に立つとは


@わかりました、今の私の力でどこまで変更できるかわかりませんが試してみます


「アイちゃん天才か!ダメ元ていいから頼んだー!」

(いくらアイちゃんでもPDAを書き換えることは無理だよねえ…)


数分後


@現在の登録名の保存と初期化に成功しました、新しい名前を決めましょう


…天才をこえた天才だよアイちゃん


なんか私この物語に必要ないよね。アイちゃんで物語進むよね。タイトルは

「封印されてから20万年後に目が覚めたナノマシンですが、文明が衰退していました」みたいなさ。

頑張る……頑張るよ……



「…さてさてさて!アイちゃーん、どんな名前にしようかねー?パールライトはさすがに変えたくないねー」


@この時代のネームの付け方はどんな感じなのですか?


「ええとね、ファーストネーム・ミドルネーム・ファミリーネームが一般的なんだけど、ファミリーがないのが大半なのよ。だからミドルが受け継がれていくわ。

私だったらパールライト・フォンドボー・フラヌリアだからパールライト.フォンドボーになるわね。


ミドルの由来は古代から伝わる料理や食材が多いという話よ。今と古代で料理の名前が変わってるのも多いけどね」

おはさ…一般教養の先生の言っていたことを垂れ流す。


@なるほど、では私の時代の料理で…フィッシュアンドチップス…カエル…カタツムリ…ポトフ…ピザ…ポワレ…ジャム…パスタ…マーボードーフ…納豆…納豆…納豆…


前半物騒だしそれから納豆多いな!


後ジャムはだめねパールのあとにつけると何かに引っかかるわ。


そんなことよりパスタもいやね、何かがそれは砂漠で茹でそうで危険と叫んでいるわ。


ということでぽと@ピザがいいです。

え、なにかこの地域の料理みたいな感じがして温かい雰囲気のポト@ピザにしましょう

ちょ、話をきらな@ピザがいいですピザピザピザピザ

落ち着いて!今回の文字数増えるから!


そんなことがあって私はパールライト・ピザになったわ。書き換えはすんなりいったよ。

私の、この物語における存在価値…


@ピザでも食ってろデブ!!!ピザisUSA!USA!USA!


「なんとぉー!?」


@…あ、いや、ピザはイタリー半島由来ですからね、見知らぬ旅人という我々にはぴったりだと思います

なぜか見知らぬ旅人になってる私達。なにがアイちゃんをここまでにするのか。普通のアイちゃんどこいった。


さてそんなこんなでPDA検査をパスし、毎度のことながら衛兵さんに事情を話して同情させ、互助組合なら助けてくれるだろうという助言を引き出して互助組合に向かうのでした。ありがとう門番系の人達。


互助組合はスラムから程よく離れた商人が多めの通りの、大通りにつながる先端にありました。大きい。中に入ると事務員さんらしき人がいるスペースと

お酒も飲める食堂みたいなスペースに別れていました。お腹すいた。


お金があるわけでもないので事務員のいる方に向かい、できそうな事務員さんのところに並ぼう。

拉致される前によく読んだ冒険小説だとこの事務員さん選びは重要だったからね!けけけけけ結婚とかもあったし!!!

というわけで35くらいの少し年季の入ったきれいなお姉さんを選択しました。デキそうだよね。


「こんにちは、斯く斯く然々で互助組合ならなんとかしてもらえるということで来たのですが…」

「それは大変でしたね。わかりました、まずは互助組合の会員になりましょう。

それからでしたら各種支援が受けられますよ。今回の事案ですと金銭の貸付と依頼に適した装備の貸付がありますのでそれを利用して困窮からの立て直しを図ると良いのではないのでしょうか」


…泣き落とせなかった。侮りがたし。でも述べていることは理にかなっているし安心して相談とかできそうだ。さすができるお姉さん。


「分かりました、まずは会員になります。」

「はい、ではこちらの登録機にPDAをかざしてください。その後簡単な質問をしますのでそれで分類されて、カードの発行をして終了です。

PDAに情報は残しますので都市での行動なら互助組合の情報を立体化させればそれで済むことがほとんどですが、村などでの行動ですとカードで身分や依頼終了証明を行うことも多いので

大切に保管してくださいね」


ということでかざしたよ。質問は対人や対獣魔物の戦闘ができるかや得意不得意のこと、魔法のことなんかを聞かれたよ。

私は対獣魔物戦闘ができるしアイちゃんがいるから不得意はほぼ無い(それだと不自然なので力仕事は難しく、高いところは2つの意味で駄目ということにした。ぐぬぬ)、

いつからかわからないけど魔法が使えないので魔法は使えないと伝えた。


ちなみに力は違えど魔法が使えるのはこの世界では普通なので、それを伝えたらさすがのお姉さんもびっくりしてた。多分人体実験の時にーなどと話し始めたら、詳細は大丈夫ですよ、と天使の微笑みで返された。なんという処理能力。


「では質問は以上ですのでPDAに追加記録させますねー。これでお仕事の種類や範囲が振り分けされます。

こちらから依頼の受注をお願いする場合もありますよ。」


それからPDAに記録されるランクシステムも教えてもらった。

1から10まで存在し、8・9・10は主に戦闘系で使われてる。

1・2・3までが駆け出し、4が普通で5がベテラン、6が名人という感じみたい。

細かく分類があり、レンガ積みをやったからといってレンガ制作のランクが上がるわけではない、みたいな感じ

来る依頼がある程度似通っていて、そんなに仕分けがない私達みたいな人にはあんまり関係ないけど

専門職人さんなんかはギルドの証明とともに結構重視されてるんだって。なるほどねえ


「では簡単な説明は以上です。詳しい規約やサービスはこちらに記載されてますので必ず読んでおいてくださいね」

「わかりました、ありがとうございます。うーんなんか説明回になっちゃったなあ。というわけでお姉さん、なにかいい依頼はありませんか?できればこれから出来て今日中に終わるやつで…」

「うーんそれなら薬草取りがオススメですね。危険も少ないですし。この紙に記載されているものを取ってきて、各門に併設されている搬入所に納品していただければ、その場で換金出来ますよ。」

「詳しくありがとうございます、それなら薬草取ってきます!この簡易地図一枚もらいますね。ええと、道具がないので貸出をお願いします。あと若干の金銭の借り入れもーーー…」



というわけでいろいろと整えました!薬草取って念願の温かいベッドと料理を手に入れるのだー!ここまできたらもう皇女だったなんて関係なーい!


というわけで互助組合から出ようとしたんですけどね、酒場の方にいた優男から声をかけられまして

「やあ、新しい互助会員かい?歓迎するよ。なんの依頼を受けたのかな?」

「こんにちは、ありがとうございます。すぐに換金できる薬草取りをおすすめされたので、南東の薬草畑、「ジュテームの後ろ足」に行っていっぱい取ってこようかと思ってます!」

「ほーあそこかあ。でも今の時期は北の国への出荷がある時期だからあそこは殆ど咲いてないだろうなあ」

「えっそうなんですか。困りましたねえ…」

「ああ、秘密にしているんだけど、こっちの北東の「ゴメスの懺悔」の森林なら薬草が豊富にあるよ。少し獣が出るからかんたんな装備だけどこれを持っていきなよ」

「わあ、ありがとうございます!全木製ですが硬めだし先が尖ってるんで簡易の槍ですかね!これでなんでも殺せますよ!色々とお世話になります、いってきます!」

「いってらっしゃーい」


というわけでゴメスの懺悔に向かったわけでしたがこれがあんな惨事になるとは、この男にはわかっていなかったのでした…



「おいあにきぃ、いいんですかいあんなぶつで死地に追いやるなんてぇ」

「そうですよ、今の時期だとアレが彷徨いてますよーこれはもう死んだようなもんですよ」


「いいのさべっつにーぃ。亜人種が一匹死んだところで別に何もわるくないじゃなーい♪久しぶりの初心者狩りなんだし一杯いこうよぉ♪」

「狩りと言ってもやるのは俺らじゃなくアレなんだけどな、ワハハ」





_____互助組合について_____

互助組合とは各村やギルドが一定のお金を積み立てて組合が運用する組織

加入組織が必要な時に必要な量の組合員を派遣してもらえる、この世界版の派遣組合

会員にも割としっかりしたサービスが有るのが日本とは違う特徴

派遣といってもベテランになればそれなりの給金がでる 専門派遣的な部分もある 独立しちゃう人もいるんじゃない?

加入組織は様々。レンガ焼き組合から防壁の拡張工事のための人員までいろいろとある。

村が加入する利点は収穫時の人員確保や魔物獣の討伐、賊の掃討に防壁や大規模鍛冶などの専門派遣などあるけど、魔物の大量出現のときの防衛依頼のための保険的要素が強め

基本的に国をまたぐ互助組織はないが、どこの国にも似たようなものがある。

2018/01/05 11:21 パール・ピザになっていたのをパールライト・ピザに変更および直後の文字を若干修正

2018/01/06 9:56 最後に誤解の出ないよう一文追加

2018/01/06 20:50 文字修正と、ある部分を違う文字に変更

2018/02/10 13:23 街を適正な文字に変更

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