はじまりはじまり
昔々――――――
あるところに、ひとはしらの神様がおりました
神様は何でも出来てすごく強くて――――――恐ろしく暇を持て余しておりました
ある時神様は気が向いたので、ひとつ『世界』を創り出しました
その世界は、望みを願えばそれだけで何でも叶えられる、まるで夢の様な世界でした
しかし神様は世界を創るだけ創ってどこかへ行ってしまったので、その世界に住む人々は、何をどうしたら良いのか全然分からず困ってしまいました
願いを叶えるのは簡単で、やがてそのせいでたくさんの悲劇が起こってしまいます
だって願ってしまえばそれだけで、大切な人の命すら奪えてしまえたのですから
なのでこの世界の王様は、人々が願いをかなえる力―――すなわち『魔法』を使う事を禁じました
その代り、願いを叶える道具――『魔法道具』を作り、人々はようやく安定した暮らしを手に入れる事が出来たのです
ですが今度は、その願いを叶える道具を使って国どうしで喧嘩を始めてしまいました
それを憂いた王様は、今度は願いを叶える道具を持つ事も禁止しました
――――――こうして――――――
やっとこの世界は安心して穏やかに過ごす事の出来る、とても優しい世界になりました
そしてその平和は――――――いつまでもいつまでも、続いて行ったという事です
それを遠くから見ていた神様は――――――
神様は――――――――――