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異端魔力の召喚勇者 ~魔法の使えない勇者は冒険者の道を歩む~  作者: 水辺 京
勇者 第一章 アストロム王国編

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077 コウキの旅路4

 一行は再び謁見の間にいた。

 国王は玉座に座り、コウキ達四人はその前に立ち並んでいた。

 国王は彼らをしっかりと見据え、話し始めた。


「先ほどの戦い見事であった。まさしく魔王に対抗する希望の光を垣間見た。勇者コウキよ、ティオを……そして世界をよろしく頼む」


 コウキは跪き、頭を下げる。


「はい!ティオ殿の力お借りします。そして共に魔王を打ち倒し、必ずこの国へお返しすると誓います」


 コウキの誠意のこもった言葉に国王は満足したかのような表情で頷く。


「今夜は城で壮行の儀をとりおこなう。我々のせめてもの気持ちだ。是非参加してもらいたい」


 一行は頷き了承する。


「はい、謹んで参加させていただきます」


「うむ。後程会えるのを楽しみにしておるぞ」


 国王の言葉に再度頷き、一行は謁見の間を後にした。


「さて、じゃあ改めてだけどよろしくなティオ!俺はコウキ、そしてこっちの二人がマリアとエリスだ」


 二人は「よろしくお願いします」といい一礼する。


「ティオです。よ、よろしくおねがいします」


「なんだ、初対面のときよりずいぶん落ち着いてるじゃないか」


 コウキはにこっとしながらティオの肩をたたく。


「あ、あれは人が多すぎたというか……」


「手合わせのときみたいに自分をさらけ出せばいいんじゃないか?」


 ティオはコウキの言葉に顔を真っ赤にして否定する。


「あ、あれは僕じゃないというか……。もう忘れてください!」


 その言葉にマリアとエリスも笑顔で頷く。


「一緒に旅をするんですし、今忘れたところで戦闘の度に思い出しちゃいますよ」


 マリアは笑いながらも優しく声をかける。


「ま、まあそうなんですけど……」


「それも大事なあなたの個性ですよ。恥ずかしがらなくていいと思います」


 エリスはティオのことを肯定する。


「あ、ありがとうございます」


 ティオはその言葉にもう1人の自分を認められた気がして、少しうれしそうな顔をする。


 ティオとは早々に打ち解けることができ、コウキ達は魔王討伐の第一歩と言える、アストロムの英雄との合流を果たした。


 今宵国王主催のもと、壮行の儀として、宴が繰り広げられた。

 一行ももちろん参加し、魔族らと共に戦うであろう衛兵や、王宮魔導師らを鼓舞すべく、魔王討伐の確固たる意思と決意を表明した。


「皆、聞いてくれ。俺たちは今、世界を救うという途方もない旅の途中だ。魔王メギドがどれほど強大か、世界はもう知っている。おそらく俺一人でどうにかなる相手ではないだろう」


 場内に一瞬のどよめきがはしる。


「だが、俺たちは手を取り合える!一人でだめなら二人で、それでもだめならさらに手を取り合うだけだ!俺たちにはそれができる。それが魔族と俺たちの決定的な違いだ」


 静まり返る場内に、続けて声をあげる。


「俺たちは決して一人じゃない。アイリス、アストロム、そしてこれから出会うすべての英雄、仲間たちと共に、必ず魔王の脅威を打ち破る!皆もその力になってくれ!俺がその道しるべになる!」


 コウキが話し終えると同時に、壮大な歓声が沸き上がった。

 国が一丸となって世界の驚異に抗おうとする姿勢に、コウキの胸も熱く満たされる。


 あと四つの国を回り、四人の英雄と出会う。

 そして国ではなく、世界が一丸となり魔王という強大な悪に立ち向かわなくてはならない。

 勇者とはそのリーダーであり道しるべである。


 その決意を胸に、今宵の宴を終えるのだった。


 翌朝、ティオを新たな仲間とし、一行は次なる目的地を目指す。


「次の目的地はどんなところなんだ?」


 コウキがマリアに尋ねる。


「次に向かうところはテラヴェルド連邦になります。連邦というだけあり、人間、エルフ、ドワーフ、獣人と多様な種族が暮らしている国です。国王は存在せず、それぞれの種族の代表が評議会で国を運営しています」


「ドワーフにエルフ、そして獣人か!楽しみだな」


 コウキはにこっと笑い、新たな目的地に思いを馳せる。

 対してエリスは次の英雄が気になるようだ。


「ちなみに英雄はどのような方なのですか?」


「聖獣キリンの血を継ぐ獣人の方だと聞いています。獣化することで雷や風を自在に操り、戦場を嵐のように変えてしまうとか」


 マリアの言葉にエリスは興味を示す。


「聖獣キリン、存在そのものが勇者と並ぶ聖属性……。魔族に対する頼もしい戦力ね」


 マリアは笑顔で頷く。するとティオが口を開く。


「こ、怖くない人だといいですね……」


「女性の方だと伺っているので怖くはないと思いますよ」


 ティオはその言葉に安堵する。


 その後しばらく歩くと、停めていた馬車が見えてくる。

 馬車につくとマリアは手際よく馬をロープでくくりつけ、荷物を積み込み、出発の準備を始める。

 間もなく準備は終わった。


「さあ、馬車の準備ができました。出発しましょうか!」


 マリアの掛け声で一行は馬車に乗り込み、王都アルカナムを後にし、テラヴェルド連邦へと旅立った。

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