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異端魔力の召喚勇者 ~魔法の使えない勇者は冒険者の道を歩む~  作者: 水辺 京
第二章 Sランクへの道のり 前編

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060 ワイバーン討伐依頼

ミナトは程度のいい依頼書を探し、掲示板しばらく眺めていると、一つの依頼書に目が止まる。


「これなんてどうだろうか?」


ミナトが指差したのは、ワイバーンの討伐依頼だった。討伐数は三体ほど、場所は王都から川沿いに進んだ密林地帯の入口あたりだという。


「距離も難易度もほどよい感じかなと思うんだけど……」


「ワイバーンね。基本的に空を飛んでいるから、クレイグとセイラの魔法で地上に落として、近接の私とミナトが仕留めるって感じかしら。あとは臨機応変にメリアが戦闘に参加するって感じになると思うから、最悪私たちだけでも手に負える内容だし、ちょうどいいかもしれないわね」


シスカの言葉にクレイグとセイラも頷き、了承する。


メリアはその話を聞き、自身の戦闘スタイルを語り始めた。


「私もその依頼でいいと思います。私の得意なのは、弓に魔法を付与した攻撃と、地形を利用した精霊魔法です!どちらかというと、中距離タイプですね」


メリアの話に出てきた精霊魔法。あまり聞きなれない魔法のタイプにセイラが質問する。


「精霊魔法……たしかエルフ特有の魔法って聞いたことがありますけど、どういった魔法なんですか?」


セイラの問いにメリアは答える。


「精霊魔法は、精霊に干渉して、発動する魔法です。たとえば、今回の依頼の密林地帯だと、森の精霊と干渉することによって、木の成長を促し、枝を槍のように突き刺したり、ツタで敵を拘束したりする魔法です。その場の物体に直接作用する魔法なので、魔法よりも威力が高い反面、発動に時間がかかるのと、その場の精霊次第で使える魔法が限られているというのが難点です」


メリアの説明にセイラは目を輝かせる。


「精霊と干渉できるなんてすごいです!エルフの中でも限られた才能を持つ人しかできないって聞いたことがあるので、メリアさんはすごい方なんですね!」


セイラの言葉に少し照れながらメリアは答える。


「ま、まあ、エルフなら皆ができるわけじゃないので……」


魔法を探求するものと、人とは異なる魔法を使うエルフ。二人の会話は弾み、すっかり仲もよくなったようだ。


「よし、話はそれくらいにして、リビアさんの所で詳しい話を聞きに行こうか」


ミナトの言葉に皆頷き、リビアの元へ向かう。リビアはこちらに気づくと声をかけてくれた。


「こんにちは、零閃の狼煙の皆さん!それと、メリアさん!」


「こんにちは、リビアさん!今日はメリアさんも一緒に依頼を受けたいんだけど……」


「はい!大丈夫ですよ!この場合だと零閃の狼煙で依頼を受注し、メリアさんがパーティーの補欠という形で登録させていただきますね。依頼はお決まりですか?」


リビアの言葉にミナトは依頼書を差し出す。


「このワイバーン討伐の依頼を受けようかと思ってるんだけど、詳しい話を聞かせてもらってもいいかな?」


リビアは依頼書を確認し、書類を探す。


「はい!こちらの依頼は、ここから川沿いに3日ほどの距離のところに、森林地帯が広がっていて、その入口周辺にワイバーンが複数体目撃されているとのことです。ワイバーンは雑食なので人を襲うこともあり、近くには村もあるため、討伐の依頼がきたという次第です」


リビアは続けて説明する。


「現時点での直接的な被害の報告はありませんが、ワイバーンは縄張り意識が強いため、一度住み着くとそこから群れをなし、周辺に被害が出る可能性が高いです。ただ、もともとワイバーンは巣からあまり離れて行動することは少ないはずなので、今回森林地帯の入口付近まで生息を広げているというのが少し不可解な点なんですよね」


リビアの説明を聞き、メリアがボソッと呟く。


「ワイバーンが、より強大な何かに巣を追いやられたとか……」


その言葉にシスカが反応する。


「確かにその可能性もあるわね……。生態系や分布図が変わるときってのは、食糧の食いつくしの他に、イレギュラーな存在の出現も考えられるわ」


「イレギュラーな存在ってのはなんだ?」


ミナトが思わず反応する。


「まあ、私も実際に見たことはないけど、魔物の突然変異、あるいは地形変動によって生まれた新種などの可能性もあるわね」


シスカの話に付け足すようにリビアが説明を続ける。


「はい、その可能性も考えられます。ただ今回の依頼に関してはあくまでもワイバーン討伐が目的ですので、不用意に森の奥へ立ち入らないように気を付けてください。Bランクのワイバーンが巣を追われるような魔物の出現となれば、Aランク、場合によってはSランクの依頼になりかねませんので……」


リビアの注意を聞き、一同は気を引き締める。今回の件がもし後者なら、森の奥にはさらに強い何かが身を潜めていることになる。それがなんなのか気にはなるが、パーティーを危険にさらすわけにはいかない。リビアの言葉通り、ワイバーンの討伐にだけ集中することにした。


「では、説明は以上となります。よろしければ依頼の受注の手続きをはじめますがよろしいですか?」


皆が目を見合いながら頷く。


「はい!それでお願いします!」


「かしこまりました。では、こちらが依頼書と、場所を示した地図になります。森の近くに村がありまして、そちらの村長さんからの依頼なので、一度お立ち寄りをお願いします」


ミナトはリビアから依頼書と地図を受け取り、礼を言った。


「ありがとう、リビアさん!じゃあ、いってきます!」


「はい!いってらっしゃいませ!」


零閃の狼煙は新たなメンバー候補のメリアとともに、ワイバーン討伐に向かうのであった。

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