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4話-食文化

今回は短めです

俺がこの村に住み始めてから2日が経った。


やばい、今俺はこの村で完全完璧なニートだ。オリフさんたちは無理はしなくていいと言ってくれてるもののニートになるのだけは避けたい。


だから俺は一つ仕事になりうるであろう事を考えてみた。

それは、この村に置ける文明と文化の発展だ。


手始めに衣食住の食を発展させようと思う。前世レベルの食文化となると専門的な知識を持ち合わせていない俺だけの力では実現不可能だ。だが、あのレベルは最終目標に過ぎない、だから今やれることはあるはずだ。


この村はいちよう焼くという調理法が確立されている。

他の調理法も個人的には欲しいが、今は調味料を優先しよう。


やっぱ調味料と言ったらマヨネーズが定番だし応用が利く。


確かマヨネーズは卵、酢、油があれば簡単なものは作れたはず...

卵はどうしよう?ちょっとオリフさんに聞いてみるか。


「オリフさん、この村って鶏とか飼ってたりします?」

「飼ってはいるが、それがどうしたんだ?」

「調味料を作るために鶏の卵を少し分けてほしくて」

「ふむ、それなら鶏舎小屋に行ってみるといい」


鶏舎小屋に行ってみるとそこには虎の獣人の子供がいた。


「あれ~植物さんどうしたの?」

「ライオ君は鶏のお世話をしてるんだね」


そう、この村の子供は力仕事などは任されない代わりに家畜の世話を任されている。


「少し卵を分けてほしくてね、いちようオリフさんには許可を頂いてるんだ」

「うん、いいよ!何個ぐらい欲しいの?」

「2個あれば十分かな」

「はいどうぞ!」

「ありがとね」


よし、これで材料は大体揃ったな。酢と油はそこまで機長ではないらしいので自由に使えることになった。


え〜と確か酢と油の割合に気を付けて一気に混ぜ合わせるだけ...よし、完成だ!


小指に乗せて舐めてみる。


美味い!さすが万能調味料だ。さっそく今日の夕飯で使ってみるか。




さて、今は昼頃、まだ夕飯まで時間があるし散歩ついでに魔獣討伐でもするか。


ゆら〜りゆら〜り、と歩いてるとお目当ての魔獣さんが現れた。

今回の魔獣は数十匹の蜂さんたちだ、たぶんここはこいつらの縄張りなんだろう。じゃあさっそく咆哮で殲滅しようか、と自分のステータスを知る前の俺なら考えてただろう。

だけど、今の俺は色々なスキルを使える、見た限りは魔法もあったし、これは使うしかないでしょ!


そんなことを考えているといきなり蜂たちがお尻から針を飛ばしてきた。蜂の巣ってこういうことなんだな、、これってどうやって避ければいいの?蜂のことだから毒があるんだろうが、俺には「毒無効」がある。でも針が体に刺さるのは嫌だ、しかも一、二本じゃない、最低でも十本以上だ。考えたくもない。


俺のスキルに何か使えそうなやつあったかな〜

あ、そうだ!風魔法とかいいんじゃないか?

風のシールドを作るイメージで...


風輪域(ウィンドリング)《ウィンドリング》」


イメージに合わせて自分の周辺に風の輪を作った。これは攻撃を弾くというよりかは、受け流すのに近い。


無数の針が俺の横に流され地面にポトポトと落ちる。


次は攻撃だが、あのカマキリの真似をしてみるか。


風破刃(ウィンドスラッシュ)


俺が魔法を唱えた刹那、無数の風の斬撃が蜂を切り刻んだ。


あらかた俺の眼前にいた蜂は今ので片付いたので帰ろうとした。その時、俺の後ろから確かな殺気を感じた俺は振り返った。そこにはさっきまでの蜂とは比べ物にならないほどでかい一匹の蜂がいた。


こいつが女王蜂で、さっき我が子らを俺に殺されて怒ってるのか。真正面から正攻法でやりあうのは無理そうだし、試してみるか。


俺は蝙蝠との戦闘で「音操作」というスキルを獲得した。このスキルは名前の通り、あらゆる音を自由自在に操ることができるのだ。俺はこのスキルに魂消咆哮を組み合わせてみることにした、魂消咆哮の唯一の弱点はその咆哮での攻撃対象に必然的に自分が入ってしまうことであった。だが音操作により自分に聞こえないかつ、相手のいる方向にしか聞こえないようにできるのではないかと思ったのだ。


じゃあやってみるか、


魂消咆哮(マドラスフォルス)


スキル発動から数秒後、女王蜂はその場に倒れた。俺には何も聞こえなかったのだから成功だろう。


いつも通り俺の体に魔霧が吸収される。


次行くか〜。




その後、熊と大蛇を狩った。熊は体長2mほどあったが、その獰猛さ故か、攻撃がどれも大振りだったため簡単に倒せた。大蛇のほうはというとあの時のトラウマがあったため速攻で咆哮を浴びせ仕留めた。


そんなこんなで散歩を楽しんでたら、いつの間にか日没になってたので急いで村に戻った。


「オリフさん、今日の夕飯は自分に任せてもらってもいいですか?昼間に作った調味料を使ってみたくて」

「ほぉ、それは気になるな。ぜひ作ってくれ!」

「はい!」


任せてくれと言ったものの、本格的な料理を作るわけではない。前世でよく俺が好き好んで食べてた野菜スティックを作る。


畑でとれたであろうきゅうりと人参を細長く切り、皿に乗せ、マヨネーズをつけたら...よし、出来た!


「オリフさん、出来ました。ほのかに黄色いこれが、今回俺が作ったマヨネーズです」

「まよねーず?聞いたことない調味料だな、これはどうやって食べればいいんだ?」

「皿に乗っている棒状の野菜をマヨネーズにつけるだけです」

「では頂こう、、む!?」


あれ、口に合わなかったか?


「な、なんだこれは~!美味い、美味いぞ!」


こっちの世界の住人の口にも合うようでよかった。


「なんだなんだ?村長、どうしたんだ?」

「おぉ~ライルか、このマヨネーズというのを食ってみろ」

「うげっなんだこの黄色いの、こんなんがほんとに美味いのか?」

「この野菜につけて食うらしいぞ」

「!!!なんじゃこりゃ~~~」


う、うるさい。


「どうした?」

「なんかあったのか?」

「なんだその黄色いのは?」


オリフさんとライルの大声によってぞろぞろと人が集まってくる。そしてどんどん野菜スティックとマヨネーズが減っていく。

あれ?これ俺の分残るのか?あぁ〜俺の野菜スティックが...



マヨネーズは皆に大好評だった。この日を境に、食卓でマヨネーズを見かけない日はなかった。


さすがマヨネーズ、末恐ろしい。


マヨネーズうまうま

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