公爵邸にて
公爵邸にて
「メアリー、とりあえず継母に内緒で味方を増やしなさい。それと執事を呼んできて。」
「かしこまりました。」
メアリーは執事を呼びに行く
やることたくさんあるわ。
まず冒険者やってみたい。重力魔法で何ができるかも調べたい。
貴族学校なんて通いたくないから成人するまでこのまま別邸で邪魔されずに過ごしたいわ
考えているとドアをノックする音がする
「お嬢様執事をお連れしました」
「どうぞ」
ドアが開く
「お呼びとお聞きしてまいりました」
この屋敷の執事クロード。先代から使える有能な執事。
「クロード、貴方は誰に仕えてるのかしら?」
あくまで優雅に問う
「私はエリンシュタイン家に仕えております」
「選びなさい、お父様に仕えて没落する家の執事として名を残すか、真の後継者である私に仕えて共にエリンシュタインの繁栄を支えるのか」
クロードは油断ならない目つきで
「お嬢様にそのようなお力はあるのでしょうか?学園にも通わず誰ともコネを作らず・・」
メアリーが遮るように
「無礼ですよ!クロード!」
「なっ」
クロードが流石に目を見開く。ただの侍女が執事にくってかかったのだ!
「お嬢様はカラード家の死病を治療されるほどの知識、すぐに動かれる行動力、領民を助ける慈愛の心をお持ちです!お嬢様を見くびるものは私が許しません!」
「死病を治す?」
「カラード家からも経過は良好と便りが届いています」
「なんと!」
「私は成人するまで目立ちたくないの。だからこのまま家族とは距離を取りたいのよ。そのほうが自由に動けるでしょ」
「それと、コネと言うなら一年以内に王妃様と第一王女様と繋がってみせるわ。」
この国の王妃ステラマリー。王からの寵愛とその能力の高さから王国の花と呼ばれる程の権力を持つ
その娘第一王女シャーロットも可憐な姿から妖精姫の異名を持つ
貴族たちはなんとか繋がりを持とうとするがなかなかうまく行かないともっぱらの噂だ
「マリーゴールド様にお仕えします」
クロードが腰をおる
「クロードは今のまま、公爵家を取り仕切りなさい。最初にお金を少し融通してもらうだけでいいの。王都のタウンハウスの近くの小さな家を買いなさい。そこを拠点とするわ」
「かしこまりました」
クロードが頷く
「メアリーはリリーシャを煽って私をタウンハウスにおしやりなさい。」
「かしこまりましたお嬢様」
「さぁこれから楽しくなるわよ!」