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闇の亡霊と公爵と、新しい事業と

王族と会った次の日の夕刻、


マリーゴールドの家に王妃ステラマリーと、アンネマリー侯爵夫人がお忍びで来ていた。


メアリーと侍女たちが


「王妃様、公爵夫人、着替えをいたします」


次女たちがせっせと用意をする。


「お願いするわ、とっても楽しみなの!」


ステラマリー王妃がウキウキした声で答える


「お化粧も今日は派手にいたしますので」


「ええ、おまかせするわ。」


アンネマリーもウキウキだ。


そして完成した姿をお互いに見て


「あなた誰??ちょっと、あはは、悪女がいるわ!」


ステラママリーが言うと


「あはは、何言ってるの?貴女もよくにあってるわよ、極悪メイク」



アンネも笑い転げる



最後に目元にマスクをつけて完成!


ステラマリーは目を輝かせ


「街に御忍びする王妃はいても闇ギルドに頭目として行く王妃はいないわよね!こんな格好して舞台に出る俳優のようだわ!」


アンネマリーも


「なんか学生に戻った気分、すごくドキドキしてるの!」




さぁいきましょう!闇ギルド!闇の亡霊へ!




〜~~~~~~~~~



闇ギルドの応接間のソファーに、マリーゴールドが座り、その後ろでステラマリーとアンネマリーが座る。



テーブルを挟んで向かいに座るのはグリーズ・エリンシュタイン


グリーズは汗をかきながら


「後ろの女性は何なのだ?内密に話がしたいのだが。」



「うちの組織も代替わりしたばかりでね、後ろの方は私の後見人なの。他国の闇ギルドの頭目よ」


マリーゴールドは話を続ける


「依頼を受けたのは前の頭目のときよね?もう一度確認したいのだけどこの書類で間違いない?あなたが依頼してお金は前払いしているということね」


そう言ってマリーゴールドは


マリーゴールド殺害依頼の契約書を見せる


「間違いない、私の依頼だ。タウンハウスが燃えたが死体は出なかった、マリーゴールドは死んでるのか?生きてるのか?」



「任務にあたった部下もみんな行方不明なの。死体が出ていないということは生きている前提で捜索を続けますわ。」


そこに後ろで見ていたアンネマリーが


「他国に逃亡した可能性もあるわね。うちの方でも協力してあげましょう。」


そう言って妖艶に笑う。


「私の国でも協力してさしあげますわ」


優雅に扇子を開きながらステラマリー王妃が微笑む


「お2人共ありがとうございます。」


マリーゴールドは二人に頭を下げてから


「グリーズ公爵、他国の闇ギルドも協力してくれますから、すぐに良い知らせが届くと思いますわ」



「よろしく頼む!」


グリーズは安心して帰っていった。



〜~~~~~




「すごいわ!本当に殺人依頼とか!」


「お芝居では見れないリアルでしたわ!」



王妃と侯爵夫人は大興奮!


「マヌケでしたね、殺人依頼の証拠バッチリですわ。これでグリーズも終わりですし、その黒幕も断罪します」



「ざまぁするのね!たのしみ!」


ステラマリーが言うと


「その時は私も誘いなさいよ!私もざまぁするんだから!」


なんかふたりとも若々しいな・・。あ、私も前世から見たら同じ年くらいか。


親近感わくのも仕方ないわ。


「あの、王様大丈夫なんでしょうか?怒りませんか?闇ギルドとか連れて行ったりって」



「何言ってるの!社会勉強よ!この国の闇を見てより良い方向に導くために!」



王妃が拳を握りしめる。


「ええ、聞くと見るとでは大違いね。でもあなたの手で改革された闇ギルドでしょ?大丈夫よ」



「では、早速ですが公爵代理と我が家門を呼び出してくれますか?」



マリーゴールドが言うと


「ええ、すぐに呼び出すわ!調整もあるので一週間後かくらいかしら?」



「ありがとうございます、ステラ様。さぁ今日のスィーツはさつまいもというものを使ったものです!」


マリーゴールドはスイートポテト、大学芋、さつまいもチップスをお披露目する。


「これも甘くて美味しいわ!初めての味わいね」


ステラマリーとアンネマリーが


「これを今、メアリーの実家で作ってもらっています。この芋は荒地でも育つし、蔓も食べれるので飢饉のときは役に立つと思います」


「荒れ地でも育つのね」



ステラマリーが興味深げに芋を眺める



「ええ、ですから、飢饉を回避するためにもこの芋を育てたいと希望する領には無償で提供しようと思っています。」



「「無償ですって!!」」



ステラとアンネがハモる。



「えぇ、こちらで儲ける予定ですので。」


そう言ってマリーゴールドはハンカチ大の布を二人に手渡した。



「え?なに?この布の素材はなんなの?この光沢!」


「この素材でドレスを仕立てます、出来ましたらまずはお二人に献上いたしますわ。こちらの布は私のメイド、サラの出身の孤児院に声をかけて作ってもらっています。まだ量産は先になりますが」


この布の素材はいわゆる絹だ。


野生の蚕を見つけてきてようやく量産の目処が立ったところなのだ。もちろんたくさんの孤児を雇っている。


「孤児がこの布を・・。素晴らしいわ!」


ステラマリーがマリーゴールドの手を握り


「この国の王妃としてお礼を、ありがとうマリーゴールド。」



「この他にも孤児がちゃんと希望を持って生きていけるように色々と考えています。」



「この布は素晴らしいし、国民のためになるから私達でしっかり宣伝しましょう!これだけの品質。国内だけでなく国外への輸出も視野に入れないと。規模は大丈夫なのかしら??」



「実はこれは虫が吐く糸なのです。より白い繭を作る個体を厳選して子孫を繋いでいくこと。餌の桑の葉を大量に得るのための植樹。私の方だけでは手がたりてないのでアンネ様とステラ様に助けていただけたらとおもいます。」


「このきれいな布を虫が作るなんて。すごいわ!もちろんお手伝いさせて頂戴。」


二人は協力を約束してくれて長い一日を終えたのだった。


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