本と内気なこともコミュニケーション
ある日、政春は疲れ切った顔をしていた。
「はぁ……、授業疲れた……。こんなの疲れるって…。まぁ、いいや。ここでゆっくりと癒しますか」
政春が、入ってきたのは図書室だった。
なぜなら彼は、趣味が本なのだ。マンガや小説、どれも好きだった。
「さてっと、今日は何を読むのかな……」
政春は、本を見た。そして……。
「よし、今日はこれでも読むかな」
本を取ろうとした時、そこに、別の本を取ろうとした女子生徒がいた。
「よいしょ……。よいしょ……っと」
女子生徒は、背が低くて取ろうとした本が届かない。
政春は、彼女が取ろうとした本を、取って渡した。
「はいこれ」
「!ありがとうございます……!」
「気にすんな、放っておかなかっただけさ」
「……あの、ひょっとして……、伊達君?」
女子生徒は、政春の名前に問いだした。
「そうだけど?」
「わ、私……、飯坂猫江…」
「飯坂?……、うちのクラスにいた女子か?」
「う、うん……。本、好きなんだね」
政春は言った。
「そりゃあ、趣味だからさ」
「そ、そうなんだね……。私、図書委員だから…、内気なところがあるんだけども…」
「そうか?俺には、真面目に見えないんだけど?」
「……」
猫江は、恥ずかしそうに本を顔で隠した。
「ん?どうした?」
「い、いえ……、なにも……」
するとそこへ……。
「何をしている?」
一人の先生がやってきた。
「あ、すみません……」
「いいんだよ、気にしなくても。ところで君、ここで何をしている」
先生は政春を指摘した。
「本を読みに来ただけですよ」
「そんなことがあるなら、さっさと借りなさい」
「いや、でも……」
すると、猫江は言った。
「あの、先生……。その人は……」
「いいの、大丈夫だからさ」
「……」
猫江は、悲しそうな顔をしていた。これに見た政春は、首を傾けた。
屋上にて、昼ご飯を食べる政春達。
「……」
政春は、深刻そうな顔をしていた。
「アニキ、どうしました?」
「あ、いや……。ちょっと考え事」
「何の考え事なんだ?」
成三は、政春に尋ねた。
「……、なぁ……、飯坂猫江というクラスメイト知ってるか」
「知っていますよ」
口を開いたのは、小三郎だった。
「ただ……、気になることがありまして……」
「気になること?なんだそれは?」
気になる話を、小三郎は言った。
「彼女には、上井という先公と付き合っているそうです」
「上井……?もしかしてあの時の……」
図書室に声をかけてきた先生が、どうやら上井という先生のようだ。
「ですが、彼女はどうも彼に嫌がっているそうです。まるで、ストーカーみたいに」
「ストーカー?」
「あとは、そこまでは……」
(飯坂のやつ、何かあったのかな……?あの、上井というやつと、何かあったのか?)
謎が深まるばかりだった。
そして放課後、常之は帰ろうとすると……。
「!あれは……、飯坂と……」
猫江と、車に乗っていた上井がいた。
「何しているんだろう……?」
常之は見た。猫江は、悲しそうに上井の車に乗った。
この時、彼女の身に何があったか、まだ知らない。
つづく