表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/68

間話7 楽屋でのウラバナシ

ライブでの楽屋でのちょっとした語らいです。

『レイン・ドロップ』、『祈里めばえ』、『花奏』、『フレイア・ナイトメア』、『アンジェラ』が喋ってます。

 祈里めばえが、ネコババしているその少し後。レインが呆れたように言う。


「めばえ、食べすぎなの。もう少し控えるべきなの」


「れいりん、ひどい〜っ! めばえだってね、カロリーのことも考えてるんだからねっ」


「そう言って貴方、昼もたくさん食べてたじゃない。本当に太るわよ?」


「かなりんもひどくない!? ……ほ、ほら、るなりんも食べてるよ〜! めばえよりも食べてるでしょ〜っ!」


「ルナは太らない体質だから、『そうなのよ、お腹すいちゃって困るわ〜』って笑顔で言うに決まってるの。ギルティなの」


「それは許せないわね。アンにも協力してもらいましょうか」


「助っ人が強すぎるよね〜っ!?」


 レインの似ている声真似を受けて、賛同する花奏。それでも力の強いアンジェラを即座に頼る判断をするあたりお察しである。


「……あっ……ルナも……その……悪気があるわけじゃ……」


「悪気がなかったら、あんな見せつけるように食べるわけないじゃない。馬鹿なの?」


「……ひぅ……ご……ごめん……なさい……」


 花奏の鋭い言葉に、小さな悲鳴をあげる。

 庇うようにレインは、花奏に注意する。


「強い言葉はダメなの。フレイアが死んじゃうの」


「ないちゃん、強く生きて〜っ!」


 泣きそうな顔でフレイアに抱きつく祈里めばえ。

 それを見て、流石に言い過ぎと思ったのか、花奏は狼狽える。


「……その、そんなつもりはなかったのよ」


「かなりん、メッだよ〜っ。ないちゃんを傷つけるようなことは、めばえが許さないぞ〜っ!」


「凄まれても、全然怖くないわねめばえは」


「ひどいっ」


「……そら、後輩にも舐められてるってことじゃないですか? シメときます? 自分、そう言うの得意なんで、めばえさんの仰せのままにしますけど?」


「あんちゃん怖いよっ!? そこまでは求めてないからねっ! バイオレンスは禁止しておりますっ!」


「そうですか……残念ですっ」


「いい笑顔だねっ!?」


 いつからか話を聞いていたアンジェラは、物騒なことを言っているが、楽しそうにツッコミを入れるめばえの様子から、冗談の類であることが伺えた。


「アンは、めばえの前だと丁寧になるのよねぇ。その気持ちを私にも分けて欲しいけれど……」


「あぁん? なんであんたにそんなん分けないといけないん?」


「アンジェラ、こわいの。凄みがめばえと全然違うの。バケモンなの」


「誰がバケモンか!」


「……アンジェラさん……かわいい……」


「「「えっ」」」


「わかってんねーメアは!」


 ぽつりと呟いたフレイアの言葉に、気分を良くしたのはもちろん当の本人、アンジェラ。その他の人はギョッとする。


「……私にはわからないわ」


「……レインもちょっとわからないの」


「……ないちゃんっ」


「……あれ……おかしいこと……言いました?」


 キョトンとしたフレイア。

 そんなおとぼけも『彼女』の魅力だったのでした。

次回は配信回です。

『みっか組』の配信です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 更新ありがとうございます 楽しみに待ってました
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ