18
「―お初にお目にかかります、ミッシェル様。ワタシは『ガガル』という者です、以後お見知りおきを」
―私はそいつと向き合った。
自己紹介をしてきたそいつの名はガガルというらしい。
その男を取り巻く雰囲気は、油断してしまったら一気にどん底に落ちそう気がした。
私は気を引き締める。
…最悪、ここでしくじったらもう私には後がない。何故こいつが私のことを庇ったのか分からないがここで失敗してしまったら今までしてきたことが親父やらなんやらに知られすべて水の泡だ。
続けてそいつは言った。
「今までミッシェル様の護衛役として、陰ながらではありますがそのような仕事をさせていただいておりました。早くご挨拶ができなかったこと、勝手ではありますがお詫び申し上げます」
―要は、監視してたお☆許してちょんまげ☆ってことか。
こちらもお詫びの言葉を受けた以上言葉を返さなくてはいけない。
…ミッシェルの方でいいのか。
いや、でももうこの人には私の性格ばれていると思う。
「…とりあえず、お座りになって?」
―座って話をしようではないか?
私の考えていることに感づいたのか、そいつは動いた。
「カノン、とびっきりのお茶を」
私が言ったことに従ってカノンさんは動き出した。
―――
私たちは椅子に座った。
カノンさんに椅子を勧めると遠慮して座らない意思を毎回示すのだがこいつはそうでもないらしい。
そいつは椅子に座るとともに顔を隠していた布を取っていく。
露わになる髪の毛。
その髪の毛は黒色、カラスの濡れ羽のように漆黒で程よいつやがあり、その髪に手を通すと絡まらず、流し、行く手を阻まないであろうことが容易に想像できてしまった。
次に露わになるのは顔。
その顔はまごうことなき、イケメンだった。
スッとした目、まつ毛は長く、そして、その中に納まっている眼は光を取り込みまるで宝石のように輝いているかのようにさえ錯覚するほどに綺麗だった。鼻はスッとしており掴もうとしたらいい具合だろう。口は薄く、全体的に清潔感が見てとれた。
そして露わになる、耳。
「―っ!耳!!!」
私はガタンと椅子を倒して立ち上がり声を出した。
だって、だって、その耳は、ケモノビト特有の耳だったから。
4月21日の分、あげられそうにないです。もうしわ毛ぇ~ねぇ~。




