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先週は投稿できませんでした、申し訳ない。
木の上に登って遠くを見た私の目に広がった風景は、それはそれは美しいものであった。
「おおおぉぉぉ!!」
―ここからハッキリとまではいかないが、レンガや木でできている建物、大通りらしき通りに出店が並び、その町全体が活気に満ち溢れていることが一目でわかった。
「おおおぉ!!!!あれは!!!」
―そして私は見つけてしまった。
―この世界の設定には、多種多様な職業があるが、その中でも多くの人に親しまれている冒険者や魔法使いという職業がある。
そしてそこには冒険者ギルドというギルドが存在していて、その人たちは、魔物狩りや困った人の手伝いをしてお金をもらい生計を立てている者たちだ。
そして私は見た!!
建物の死角からでてきた、THE!冒険者!
みたいな人たちを!
―その風貌は、私が元居た世界のイメージとほぼ変わらず。
大きな大剣を持っている筋肉隆々のお兄さんや、魔法使いと思われるお姉さん、その人は青色のローブを身にまとっていて、その隣に居るお兄さんは短剣を腰に差し、ポーションのような色づいた液体を飲み干していた。
「ふおおおお!!!すげー!…すげーー!ファンタジー!!」
私がそう叫んでいるうちに、その人たちは大きな建物の中へと消えてしまった。
あの人たちが入っていった建物が、おそらくだが、冒険者ギルドなのだろうか?
するとどこからともなく風が吹いた。
(風に吹かれながら、こうして異世界の風景を見るのはいいもんだなぁ)
―ああ、いいなぁいいなぁ。
私も早く外の世界を見てみたい。
―んま、そのためには魔法のお勉強をしっかりしないとね。
――――私は、空を見上げた。
オレンジ色だった一面には薄い青色が混じっている。
テレポートを成功させた時から時間が経っているのが見てとれた。
―そろそろ戻るか。
帰んないとさすがにヤバイ。
私は、始めてテレポートを成功させた時にイメージした風景をもう一度イメージした。
そして詠唱を唱える。
ふと、思い出せるか少し不安だったが、要らぬ心配に終わった。どうやらとことんミッシェルの脳みそは優秀らしい。
私はテレポートし、そして次は自分のベランダをイメージする。
ベランダはもう何回も見ているのでさすがに想像は簡単だった。
そして先ほどもした詠唱をもう一度した。
――こうして私の、なんとも短くてちっぽけな冒険の一ページは終わりを告げ、それと同時に胸に深く刻まれたのであった。
―――――――――
ミッシェルが帰路につく直前のことである。
その人物は、自慢の愛馬に跨り、護衛を連れてその草原を駆けていた。
きっと自慢の愛馬を気晴らしに走らせていたのだろう。
しかし、その人物は目に入ってしまったのだ。
自分よりいくつも小さい女の子が魔法でその場から消え去るのを。
「――あの子は。―――それに、あの魔法は―――――」