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クロノスタシス   作者: メア
4/6

理解

第4話「理解」


天馬君の声が聞こえる


「おーい、海風ちゃ~ん」


怖い、でも、なんだかニヤニヤしてしまう。

そして、天馬君が私の前に来る


木の枝で引っ掻いたのか、天馬君の顔に傷ができていた。


【天馬君】

「今まで1人で辛かったよな、もう、何もかも全部忘れ去れてあげるから、俺と一緒に出口を探そう」


【私】

「死にたい、もう、死にたいの、分かる?この気持ち、私は10年間、1人でこの恐怖と戦ってたの…最初の3年間は絶望で一杯だったよ、涙も枯れて声も出ない、自殺なんて何回もしようとしたしね、でも、矛盾してるよね、人間って、本気で死のうと思ってるのに死ねないんだもん…私は今でも死にたいと思ってる、正直に言うと、ずっと1人で生活していく覚悟がついたのに、貴方が突然目の前に現れて、少し希望なんかも出てきて、そんな希望に下がってる私が嫌で…貴方なんか動かなければよかったんだ」


そして私は 「たすけて…」と言う。


私は心の中の全てを天馬君にぶつけた。


「そっか、ごめんな、俺は君をどうにも出来ない、ただ、死ねないのは、それは希望を信じてるから死ねないんだと思う、もしも を信じてるから死ねないんだ」


私が、希望を信じてる? そっか、そうだったんだ。


私の目から涙が溢れる。

「泣くなんて7年振りだよ」天馬君は慌てて謝ってくる

「あわわわ、なんか、ごめんなさい、何も知らずにこんな事言っちゃって」


私は首を横に振り笑顔でこう言う


「ねぇ、出口、探そう」


ふと、私が天馬君の顔を見上げると、天馬君はニコニコと微笑んでいた。


あれ?天馬君の顔、傷が無くなってる…

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