再開
第2話「再開」
話を聞くとその男の子は、下校中にいきなり時間が止まって人が動かなくなったという。
10年前の私と同じように焦っている。
男の子の名前は 彩乃 天馬
私も自己紹介をする
「私の名前は 加藤 海風」
とりあえず私は自分の事を話した
10年前から、この時間の中で過ごしている事…
自分が止まった時の中で何故か、歳をとっている事
だけど精神が不安定な事は…今すぐ たすけて って言いたい事は隠そう。
不思議と涙は出てこない 自分以外の人間が動いてるのを見るのは10年振りだ。
それから私達は色々な所を周った
他にも動いてる人がいるかもしれない
彼がこう言った
「10年間誰も動いてなかったんだろ?君は、その、海風ちゃんはよく耐えきれてるね 僕だったら耐えきれない」
下を向きながら私は無言で、少しニヤケて首を振った
「そっか…ごめんね」
彼は何かを察したのか、謝ってきた
そして彼が不思議な機械を出してきた
私は聞く「それ…何?」
彼は驚きながらも、何か納得したように頷き、
ゆっくり私の方を向きこう言う
「君の時間は本当に10年前から止まってるんだね」
その機械は スマホ という携帯だった
そう、世界の時間が止まっていたのでは無い…
私の時間だけが止まっていたのだ。