2,彼女との出会い
俺は彼女に応接間のような場所に案内された。
「お茶を準備してきますね。」
彼女はニコリとすると、部屋を出て行った。
ドアが閉まり、一つ息をこぼしたところで俺は今自分が置かれている状況を再確認してみた。彼女に相談するためだ。
①今どこにいるのか分からない
②記憶がない
③持ち物は10円玉とブランドもののハンカチだけ
…ちょっと待て。これをありのままあの人に話すのか。いやいや無理だろ。ハードルが高すぎる。
なんてことを悶々と考えていると、ついにあの人がやって来た。
「…お待たせしました。」
ヤバい。何も言うこと決まってないよ!あわわわわ。
机の上に紅茶(?)らしきものを置くと、彼女は話を切り出した。
「ええっと、自己紹介がまだでしたね。私はアリス、アリス・ワグナーです。」
「あっ、俺…じゃにゃくて僕はシェイドといいましゅ!」
ああ…。俺のコミュ力のなさよ。びっくりしすぎて声は裏返るし、噛むし。誰か俺を埋めてくれ。そして骨を海にでも捨てろ。
「そんな固くならなくても大丈夫ですよ。ふふっ。」
なんと…。アリスさんは笑って許してくれた。テレレレーン!!シェイドは生き返った!
「何か聞きたいことはありますか?答えられるものであればお答えしますよ。」
「本当ですか?ありがとうございます!!」
聞いたことをまとめるとこうなる。
Q ここはどこか
A アンティティラトゥーヤという国のストロという町
Q もとの国に帰るには何をすればいいか
A まずは町のギルドに行ってみては?
…とのことだった。まあ記憶もないし当然のことか。
という訳でまずはギルドに行ってみることにした。
ついに2話を投稿できました。9日は遅いかなと思いまして、今日投稿しました。
やっと彼女の名前が出てきました。由来は特にないですね。呼びやすいからでしょうか。
主人公の名前は後々ヒントとなると思います。話は考えていませんが…(  ̄▽ ̄)
次話もよろしくお願いします。感想をいただけると嬉しいです。SK2の鰹と介党鱈でした!