第四話 謎タブレット
カチャン…カトン…カチャカチャ…
僕『Zzz…ん?………んぅぅ……なんだ?……』
腕時計を見ると夜中の2時。変な物音で目が覚めてしまった。音はゆっくりさんの部屋から聞こえた。僕は不審に思ったので見に行ってくることにした。
僕『…んぉ……?』
給食室には明かりが灯っていた。僕は身を低めながら給食室にこっそり入った。
ゴッ…
うっかり頭を机の下にぶつけてしまった…!…
ゆっくり『あつい。』
僕『こ、こんばんは…ゆっくりさん…』
泥棒かと思っててドキッとしたけど、ゆっくりさんだった。ゆっくりさんはお皿を洗っていたようだ。大変そうだ。まるでラピュタのシータちゃんのようだ。
僕『て、手伝いましょうか?…』
ゆっくり『暇。』
(…どうしよう…ゆっくりさんが普通に話してくれない…ッ!…)
ゆっくり『えっとね…えっとね…嬉しい。』
僕『あ、あ、はい。』
僕はゆっくりさんが【あついor暇】以外の言葉を話したのを初めて見たので戸惑った。
ゆっくり『あっち…お願い。』
僕『はぁい。』
ゆっくりさんがなぜいつもは普通にしゃべらないのかがますます不思議になった。
僕はゆっくりさんに指定された仕事を終えると、ゆっくりさんも仕事を終えていた。
ゆっくり『ライお兄さん…。ありがとう…。』
ゆっくりさんはなんだか照れている様子だった。無理して言葉を使っているのかもしれない。
僕『ど、どういたしまして。』
僕はゆっくりさんと別れて自室に戻り寝た。
#Nano『よっしゃぁぁ!姉貴!姉貴!完成だよぉ!』
ザキュラ『お、まじか!? え!すご!』
朝からPC室が騒がしい。
#Nanoさんとマスターがはしゃいでるようだ。僕がPC室入ると…
ザキュラ『お、ライ!おはよう!』
#Nano『新入り君おは!オナシャス!みんなを呼んできて!』
僕は#Nanoさんの指令通り、DPGの全員をPC室に集めた。
すると#Nanoさんが机に登り腰を手に当て堂々とした。
なぜかスコールさんが拍手している。マスターは#Nanoさんを真下から見上げ鼻血を垂らしている。
#Nano『諸君!よく集まってくれた!そんな君たちにこれをさずけよう!』
#Nanoさんは箱をみんなに手渡した。辞書くらいの大きさの箱だ。
Z『おかし?』
死ノ咲月牙『こいしたんのフィギュアがいい。』
僕とみんなは早速箱を明け始めた。
ガサゴソ…
死月『ん?タブレットかな?』
#Nano『そだよ!DPGタブレット!』
箱を開けると黒いボディーにゴシック体で『DPG』とかかれたタブレットが入っていた。
ザキュラ『#Nanoがみんなのために作ったらしいぜ!…キュラキュラ…』
僕『ほ、ほぅ…す、すごい…』
Kirito『やった。#Nanoありがとう。』
世紀末覇者『おー。色々アプリがあるね。』
マカロン『後で自撮りしちゃお♪』
みんなはタブレットで遊び始めた。
#Nano『この【DP会議】っていうアプリ使えばいつでも通話とチャット使える!うまく活用してね!』
このギルドには変な人だけじゃなくて、高性能な技術者もいるんだな…と僕は感心した。
つづく
少林奏 時刻: 19:23