第二話 『あれ?ここって屋上じゃね?』
ザキュラから指令されて掃除を開始した。僕は一階の教室を担当している。
世紀末覇者『おい。おまえ。そこの雑巾とって。』
僕『あ、はい。どうぞ。』
僕は机の上に乗っていた死月さんの手作り雑巾を投げ渡した。覇者さんは窓の下の汚れをとっているらしい。
(おまえ……かぁ……)
僕はこのDPGに入って間もない。名前を呼ばれないのは普通であろう。なので『ライ』って呼んでくれるのは数人だ。
(…本当にこの団体は不思議な人が多いなぁ…マスターがアレだもんなぁ…普通そうな覇者さんは爆弾を素肌話さず隠し持っているって聞いたし……)
僕はギルドの人のことを考えながら床を拭いた。
日がくれて夜になった。掃除を終えたギルドの人は僕と覇者さんが掃除した教室に集まった。
#Nano『お、ええやん。新入り君やるねぇ。あのゴミみたいだった教室がこんなにきれいに…』
僕『ありがとうございます。』
Z『おにーさんすごい!』
ゆっくり『あつい。』
なかなか僕の名前を呼んでくれない。でも誉められたので嬉しい。
教室でざわざわしているとザキュラが入ってきた。ザキュラの手にはチョークが持たされていた。
スコール『ザキュ。学校がなかなかきれいになったな。もう一度汚さねば(嘘デススイマセン…』
死月『むっふ~』
死月はたくさんお掃除できて機嫌が良さそうだ。
ゆっくり『あつい?暇?』
ザキュラ『ん?あ?これ?えっとね…チョークだよ。今から部屋分担するんだ。』
Z『え!!!部屋くれるの!?!?わぁぁぁぁい!僕、図工室がいい!!!』
ザキュラ『おっけー。じゃあ図工…?…美技術室ね。』
Kirito『そんなに適当に決めて平気なのか?』
#Nano『私はPC室で。』
スコール『俺はどこでもいいよ。』
ザキュラ『じゃあスコール君は校長室ね~』
みんなは思い思いに部屋を挙げていった。
ザキュラ『ライ君は?』
そういえば僕は言っていなかったな。でも正直どこでもいい。
僕『どこでもいいよ』
ザキュラ『じゃあスカイガーデンね。』
僕『う、うん』
スカイガーデンとは何だろうと考えたけどよくわからなかった。
僕はザキュラに誘導され、スカイガーデンとかいう場にいた。
僕『あれ?ここって屋上じゃね?』
つづく
少林奏 時刻: 19:17