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冒険の書  作者: Shinji
7/23

0-6

「そういえば、……よっしーって、別れたの?」


 話題が一区切りし、しばらくの沈黙のあと三枝が言った。


 よっしー、……吉井健吾か。


「みたいだね」


 最低限だけ答える。


知ってるみたいだし。


「さちよと付き合わないのかな?」


「岡野と? 彼氏いるんじゃないの?」


 岡野幸代、元気で明るい。積極的なイメージがある。


付き合い広くて誰とでも話すんだよな。


 なんとなく、吉井の事が好きなのは分かってたけど。


今の三枝の発言からして当たってるのかな。


「なんか、仲、微妙みたいだよ? 相手大学生だし」


 大学生は関係ないよね。


「お互いに気持ち離れてる感じ? いっそ、別れちゃえばいいのに」


「んでも、吉井が分かんなくね?」


 俺が勝手に色々考慮すると、無理な気がする。吉井の好みじゃなさそうなんだよな。


 因みに、会話に入ってこない渡邉は、ずっと下敷きで三枝を仰いでいる。


影が消えているが、優しい子です。


「そうかなぁ」


「彼氏とどれぐらいの仲かは知らんけど、吉井がいいからってのが理由なら、別れない方がいいと思うけど」


 別れて、そのあと告白して振られでもしたら心持たんぞ。


振られるダメージって結構やばいからさ。経験者談。


「……こういう話ってあんまりしないの?」


「……?」


 恋ばなのことかな。


「するやつがいないからな。多分、俺と健吾ぐらい? 他の男子とはせんよ。8人しかいないけど」


「8人しかいないんだ。確かに、女子ばっかな気はしてたけど」


「うん。そのせいでさ、俺らのクラスは体育で野球できないんだよね」


 野球やりたかったよ。


 去年は、8人でも球技大会の時に練習したのに。


結局、新型インフルエンザが流行ったために球技大会自体中止になったけどさ。


「ホント? でも、ハーレムじゃん」


 ……一途なもんで、俺には関係ない。


そこんとこ、気付いてくださいな。


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