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冒険の書  作者: Shinji
10/23

1-2

――電車の中。


「明日から夏休みじゃん。吉井たち誘ってカラオケ行こうぜ」


「いきたい! いきたいよ!」


「あぁ…でも、秋元。お前は子供にゲームで負けたからなぁ」


「関係なくない!? というか、ちょっと……ちょっと調子が悪かっただけだよ!」


「あはは」


 くそう……、てっちゃんとゲームセンターに行って楽しんでたのに、小学生に乱入されてそのまま負けるなんて……。


「リベンジしても負けてたように見えたけどなぁ」


「うるさい! うるさい! 今度は勝つ! 明日またリベンジだ!」


「いや、明日は一人で行ってこいよ。俺、そこまで暇じゃないから」

「え? 一人は微妙だよ! それなら俺も行かないよ!」


「……なんだよ。それ?」


「??」


 てっちゃんの視線は自分の後ろに向いている。


「眩しい!?」


 目の前に白く眩い光が!? 何これ、怖い!!


「ネックレスだな。見ないデザイン……どこから現れたんだろう。秋元?」


……。


「あれ? 秋元!? どこ行った??」


……。




――3年G組の教室。


「……急に来るからびっくりしちゃった」


 鞄からお弁当を取り出す。


「……」


 桃子を見るとクスクスと笑っている。


「なんで笑ってるの!」


「……だって、さっきと態度が違うんだもん」


「そんなことっ――」


 いきなり、目の前に光るネックレスが二つ現れた。


「きゃっ!?」


 一つは青く、もう一つは黄色く輝いている。


「……何だろう? ……触っても平気みたい」


「ホントだ。すごくきれい!」


 二人はネックレスに見惚れている。その背後に、見ていると吸い込まれそうな闇が現れた。


「なに? 桃子、うしろ!!」


「……?」


 ……。


 教室には、蝉の鳴き声だけが大きく聞こえる。


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