伊豆守がやってきた。やぁやぁやぁ! 第三話
常磐林蔵様が連載されている「宗盛記」の二次創SSです。
楽しむには「宗盛記」の知識が必須となります。
「読んでおいてほしい本編の話数」は下記となります。チェックいただければ幸いです。
宗盛記0069 永暦元年二月 伊豆へ から
宗盛記0076 永暦元年七月 帰省 まで
この連載は、プロットを作成の後、AIで文書化したものを推敲して仕上げています。
永暦元年六月
やがて、情報が入る。
工藤祐継が、逃げた。
向かった先は、為朝のいる伊豆大島。
「……餌だな」
案の定、為朝は動いた。
島を出て、伊豆へ渡り、伊東を占領。
その頃には、国衙の周り、峠、牧之郷、高い場所。
あちこちに物見が立っていた。
旗と松明で、合図を送る。
それは――
為朝の動きを知らせるためだ。
少し離れたところから眺めて、感心する。
「伊豆守様、こういうの本当に上手いよなぁ」
夜、松明が動いた。
「……夜討ちって、もっと静かにやるもんじゃないのか?」
あんなに灯したら、居場所を教えてるようなものだ。
それでも、為朝は来た。
門を破り、松明を投げ入れ、力押し。
でも、中は違った。
盾が並び、射手が伏せ、
闇が、待っていた。
次の瞬間。
空気が、震えた。
弓矢の音じゃない。
重く、低い音。
「あれ……?」
次に見たとき、
そこにいたはずの為朝の姿は、消えていた。
今になって分かる。
伊東での噂、
国衙に清盛の息子がいる。
年が若い。
熱海に兵が集まっている。
国衙の守りが薄い。
全部、ここへ来させるためだった。
「戦ってる最中に、もう負けてたってやつか……」
夜が更けて、腹は減ってるし、ちょっと怖い。
でも、目が離せなかった。
梟は、今日も影から見ている。
分かっていなかったのが繋がった、という感じが
少し楽しかった。




