かすみ燃ゆ　～炎情官能伝奇譚～

〈全79話一日２話更新予定、ネトコン12参加~宝島社様希望で上下巻希望~〉
東の果て、山女が棲まう遥野郷（はるかのごう）安是（あぜ）の里では、女は恋をすると光る。だが、かすみは十八になっても光らず、〝かすのみ〟扱いをされていた。
今日も今日とてかすみは黒ヒョウビの実を採りに神域である黒沼へ向かう。夜の山は危険であり、人の領域ではない。事実、一年前の秋祭の晩、里を抜け出したかすみは物の怪と出会っていたのだ。
里への恨み、母への憎しみ、夫への思慕が燃え上がる──長編炎情官能伝奇譚──