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蛇足という名の第十一話

本日二話目。

 



「お、おい。どうなってんだ?」

「何で抱き合ってる?」「意味わかんねーよ」「あの美貌でゴールドランクを手に入れたんじゃねーのか!?」


 二人が抱き合っていると、外野が俄かに騒がしくなった。

 さっさと()れ。組合長は苦虫を噛み締めながら呟く。



「落ち着いた?」

「……」コクンッ


 レインの震えが治るまで抱きしめていたレキシーは、身体を離し、レインに問いかけた。


「私も同じだから。ね?」

「…」コクンッ


 レインはただ頷く事しか出来ない。

 レキシーの包容力に心が解凍され始めている。


「邪魔…」

「ん?…ああ。あの人達ね。放っておけば良いのよ。あんな雑魚達に態々煩わされるのは間違いよ。人生の無駄ね」


 レインはレキシーとの時間を求めた。自分を許してくれた。前世も今世も。

 そんな気がしたレインは、さっさとこの状況から抜け出したい気持ちが強くなる。


 だが、()()レキシーが言うのなら、間違いない。

 そう思い、気にしない事にした。


「積もる話もあるだろうし、個室のご飯屋さんにでもいきましょう?」

「…うん」コクンッ


 レキシーは魔法を解除し、レインの手を引いて歩いていく。


 もちろんそんなわけにはいかない人達で、ここは溢れている。


「お、おい。どうした?」


 子供の様にされるがままのレインだが、周囲の者達はその怖さを知っている。

 その為、組合長が代表して声を掛けた。


「決闘はやめよ。報酬はいらないし、この子も必要ないって。じゃあね」

「お、おいっ!そんな勝手が…」


 ゴールドランクと『怪物』を止められるものなどいない。

 レキシーとレインは訓練場を出て行った。


 決闘は本人達のもの。組合長ですら止める権利はないのだ。

 ただ見送るだけのそんな男の評価は、もちろんダダ下がりした。


「おい!アンタが集まれっていうから来たんだぞ!」「そうだそうだ!アイツが死ぬ所が見えるから金払ったんだぞ!」「金返せっ!」


 組合長は小遣い稼ぎもしていた様だ。

 この騒動は広がり、返金額は集めた小銭を大きく上回ったらしい。











「どう?美味しいでしょ?」


 レインが連れられてやって来たのは、有名店だった。

 レインも一度来た事はあったが、これまでは味覚がほぼ麻痺していた。


「うん…」コクンッ

「ふふっ。そうだ!まだ思い出したく無いだろうから、今は私の前世の話をするわね。もし話せる様になったら、その時は教えなさいよ〜?」

「う、うん」コクンッ


 二人の見た目年齢に大差はない。だが、今の精神年齢は親子ほど離れて見える。

 そんな二人の会話を邪魔する者はいない。

 ・

 ・

 ・

 ・

「でね、私は虐められてたの」

「…僕も」

「知っているわ。貴方は今も昔(前世)の私なの」


 話は生い立ちから始まり、虐めが始まる所まで来た。その告白に、レインは自分もと告げたのだ。


「それでね。虐めはエスカレートしていき、やがて一線を越えたわ。

 これは今でも嫌悪している過去だから、私は下心をしつこく向けてくる奴のアソコをちょん切っちゃうの」


 その言葉にレインはゾッとした。

 男であれば当然の反応である。しかし、これまでのレインであれば反応はしなかっただろう。喜怒哀楽という感情が顔を出し始めたのだ。


「私は体育館倉庫に連れて行かれたわ」


 この言葉からレインの心はざわつき始める。


「そこで私は下着姿にされてね……『もういい』…だめよ。これは私の為の話でもあるの。聞いて?」

「……」コクンッ


 レインの変化や震えが、自分の体験談により、レイン本人が前世の嫌な事を思い出したことによるものだと、レキシーは勘違いしている。


「そこに現れたのはもう一人の虐めっ子と、私と同じ虐められっ子の男子だったわ。そして…私の初めては、話したこともないその男子(どうるい)に、無惨にも散らされたの」

「……」ガタガタガタ


 レインは、恐怖に近くとも遠い何かに怯えている。


「それからはその三人に毎日レイプされたの。最初の男子はそれっきり。多分対象が、虐めから性欲に変わったのね。

 私は学校を休んだわ。親も例によって話を聞いてくれない代わりに、休んでも何も言わないような人達だったのが、幸いしたわ。

 でもね。私がどん底に突き落とされたのはそれからすぐのことだったの。

 妊娠してたの」

「っ!?」


 レインの震えは止まり、顔面は蒼白になっていた。


「中学生よ?そんなの受け止めきれないじゃない。私は誰にも何も言えず、自ら命を絶ったわ」


 これが私の前世。

 レキシーは勇気を持って、最後まで語り切った。


「この世界は単純よ。同じ様にレイプされて十四歳で身籠った人なんて五万といるわ。でもね。この世界の人がそれに耐えられるのは、同じ人が周りにいて、それがどうしようも出来ないことだから。

 それにこの世界で同じ事が多いのは、身分差による所為だから。被害を被るだけ被って何も与えられない前世とは違い、今世では格上の相手からのレイプで身籠れば、何かしらの援助なり、金銭なりが受け取れるの。

 最悪は村や町を出てしまえば、それで過去を知る人はいなくなり、自分の心さえ整理できれば解決する。

 仕組みとして単純であれば解決方法も単純に存在してる。

 それがこの世界よ。

 レインにどんな過去(前世)があろうとも、この世界なら解決してくれるわ」


 違うっ!そうじゃないっ!


「ぼ、僕がその…虐められっ子の男子…」

「えっ?」


 無言の時が流れる。


「…だったら?」


 レインは誤魔化した。


 後一歩の勇気。

 近いようで遠い距離。

 その一歩が踏み出せるかどうかで、全てがガラリと変わる。


 成功と失敗とは、得てしてそんなものなのかもしれない。

まずは、ここまで読んでいただき、ありがとうございます。


この話は蛇足です。

完結は前話までで良かったように思います。


ですが!勢いで書いちゃったので!!

それだけです……


良かったら評価してください。

★×5が最高に嬉しいですが、こんな小説低評価の★×1じゃっ!!でも!ありがたいです!!

1秒で出来ます!その1秒で作者からめちゃくちゃ感謝されます!!

皆様に感謝の気持ちはお届け出来ないですが、遠い空の下で、めちゃくちゃ感謝していますっ!!


では、別の小説でお会いできることを願って。さようなら。

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