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【書籍化&コミカライズ】禁忌解呪の最強装備使い~呪いしか解けない無能と追放されたが、即死アイテムをノーリスクで使い放題~   作者: 青空あかな
第3章:【王国の英雄】編

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第36話:帰ってきてくれて良かった(Side:セレン①)

「どうも、セレンさん」


あの日、死んだと思っていたレイクさんが帰ってきました。

最初見たときは、信じられなかったです。

だって、Sランクダンジョンの<呪い迷宮>に行っていたのだから。

でも、ただ帰ってきただけではなかったですね。


「ダンジョンで会った子で、ミウって言います」


ミウさんという、とってもキレイなお嬢さんを連れて来ていました。

ダンジョンで会ったと言っていましたけど、そんなことありますかね。


「ほんとだ。何というか……前衛的な結婚指輪ですね。まさか、レイクさんがこんなに手が早い人だったとは……」


しかも、すでに結婚されているなんて……。

さすがの私も驚きましたよ。

レイクさんは、意外とやり手だったんですね。


「あとセレンさん。俺を傭兵として登録してくれませんか?」


レイクさんは、傭兵になりたかったんですか?

冒険者としても、十分に活躍できると思いますが。

私はレイクさんが傭兵になれるか心配でした。

かなりの実力がないと、なかなかなれませんから。

でも、それはムダな心配でしたね。

レイクさんは、驚くほど強くなっていたのです。


「じゃあ、セレンさん。このクエストお願いします」


いきなりマジックドラゴンのクエストを出してきたときは、ビックリしてしまいました。


「このクエストは、何人も失敗しています! 魔石鉱山だって、そもそも行くのが大変なんですよ! 二度と帰ってこれない、死の入り口なんて言われています!」


大声をあげたりして、すみませんでした。

ですが、わかってくださいね。

そのときは、レイクさんの実力を知らなかったのですから。


「これが俺の言ってる呪われた即死アイテムですよ。めっちゃカッコいいでしょう?」


<呪い迷宮>でゲットしたんですかね?

レイクさんは嬉しそうに、アイテムを見せてくれました。

どれもこれも、見たこともない物でした。

カッコいいというか、ちょっと怖い感じではありましたが。

全身が真っ黒で、不気味なオーラが出ていましたから。


「じゃあ、魔石鉱山への地図を渡します」

「いや、それには及びません」


それは地図を渡そうとしたときでした。

レイクさんは姿をいきなり消して、どこかに行ってしまいました。

ミウさんと一緒に。

たぶん転送魔法なんでしょうけど、ビックリしましたよ。

だって、魔法陣も書いてないし、呪文も詠唱してなかったじゃないですか。

最初は、ただのいたずらだと思ってしまいました。

転送魔法みたいな高度なものは、準備が大変ですから。


「セレンさん、マジックドラゴン倒してきました」


どうやら、レイクさんは想像以上に強くなっていたようです。

マジックドラゴンは、Aランクのとても強いモンスターなのに瞬殺なんて……。

長年受付嬢をやっていますが、そんな人は初めて見ました。


「まずは火を消さないと。【闇の魔導書】に何かないか!?」

〔そうね。雨降らしの魔法とかないかしら〕


ネオサラマンダーの封印が解かれたときは、もうダメかと思いました。

街が火の海に飲み込まれました。

名だたる冒険者たちが消火しようとしても、全く消えない。

これが地獄なのかと思ってました。

だけど、レイクさんは不思議な雨で、あっという間に鎮火してしまいました。

そして、あのネオサラマンダーを、一刀両断にしてしまうなんて……。

知らない間に、ものすごく強くなっていたんですね。

レイクさん、あなたは街の救世主です。


「みなさん、これから俺の家に避難していただきます! あそこの丘に見える家です!」


ネオサラマンダーの次は、魔族が攻めてきました。

防御結界も解けてしまい、私は死を覚悟しました。

でも、レイクさんがご自宅に避難させてくれました。

中に入って驚きましたよ、ものすごく広いんですから。

そして、インテリアはなかなかに……独特なセンスをしていましたね。

お屋敷の中から、私はレイクさんが戦っているのを見ていました。

あれは特殊な鎧なんでしょうか?

エビル・デーモンの稲妻がレイクさんに当たると、ものすごい数に増えて反射していましたから。


「レイクさんこそが、勇者になるべき人なのです」


そして、レイクさんは、勇者にまで選ばれたんですよね。

私も嬉しかったですが、驚きはしませんでした。

だって、一番ふさわしい人だと思っていましたから。

私も、レイクさんこそが勇者になるべきだと思っています。

これからもきっと、レイクさんはみんなの大切な存在になっていくと思います。


レイクさん、あなたが帰ってきてくれて、本当に良かったです。

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