悩みと最初の町
ようやく異世界を書き始めました。
悩みがある。
異世界に来てしまったことについてはご存じの通りだ。
そんなことではない。
『もっと速く歩けよ』
…
『流布しようという意欲を感じないんだよ。思いがあればもっと急ぐと思うんだ』
…
『ダメだなー。こいつはダメだ』
「ちょっと黙ってもらえますか?」
『あー声出てるよ。危ない感じになってるよ』
「うるさいんだよ!うるさい!マジでノイローゼになる!」
キモイが話しかけてくるんです。頭の中に。無視できないんです。
ちなみにさっきのはキモイの中の人格の1つウザイが話しかけていた。
もう何人かいるらしいが、興味がない。
『興味がないって。信仰心が感じられないなー』
「黙れ〇すぞ」
そんな感じで既に異世界を歩いている。
森を抜け、今は草原の中の小道をひたすら歩いている。
キモイはこの異世界から来た人間にもあったことがあるらしく、草原の先に町があるというのを聞いたことがあるらしい。
とにかくそこへ行こうと急いでいるが、不安になるくらい遠い。
風景を見るに、現代っぽさはない。
この異世界は俺がいた次元の隣の世界であり、かなりそっくりにできていると言っていた。
魔法という力があったために、機械文明の発達が遅れているということらしい。
遅れてるってことは始まってはいるのかね。
産業革命前位の時代なんだろうか?歴史はよくわからん。
とにかく、全くどこかわからん草原をひたすら歩いた。
そして夕暮れ時になり、ようやく建物が見えた。
「着いた…異世界最初の町だ。アジア圏ではないなあの感じ。欧米人がいる。」