キモイ木
女神とかたぶん書けないんです。
うわー、やられた。
森だ。一瞬目を閉じて開いたら森だった。不味い。
後ろ見ても森だ。
これは厳しい。
心拍数上がってきた。
薄暗い。
目を凝らしつつゆっくり森を進んだ。
すると、人と同じ大きさの白い木が見えてきた。
木のような、、人?
人のような、、木?
暗いのでよくわからない。
でも造形が人っぽい。
目を凝らしていると、木の口のような部分が動いていた。
めっちゃきもい。
これはきもい。
木の口が動いてる。なにそれ。
そして聞こえてきた。
『またアホが来た。なんでくるかね。帰ればいいのに。』
「あほ?」
今、木に馬鹿にされた。
しかし、コミュニケーションできそうな感じはする。
おれも社会人のはしくれだ。苦手な人(木)にもかかわっていこうぜ。
「すみません、ここってどこですか?」
『死んだ方がいいね。』
コミュニケーションとは?
俺か?いや、向こうだろ。会話できてないもんな。
よし。大丈夫だ。慣れてる。こういう理不尽はサラリーマン得意だから。
「私、鈴木と申しま『死んだ方がいいね』」
「ちょっと話を聞いてもらえます??」
『顔真っ赤』
「違う。ほんとマジで違う」
『スズキw』
「鈴木ですが何か?」
『わかったわかった、スズキ』
木に煽られたら真っ赤にもなるって。
心を鎮めよう。
「ふーっ、、」
『深呼吸w』
「枝折るぞ。」
『えー、スズキ。ホント耐性低い。』
「だまって答えろ。ここはどこ?」
『見てないの?書いてあったよね?』
「?」
『これだからあほだっつんだよ』
おれはもう切れたね。
キモイ木の顔の横当たりの枝を思いきり掴んで曲げてやった。
『いった!暴力!ちょ、それはアカン!』
「どこ?」
『書いてあったでしょうが。異世界って。
で、そこから先に進んだんでしょ?だから異世界だよ。
スズキの世界とは違う世界。異世界。』
「…いやー、頭に入ってこんわ。」