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ここから異世界
逆張りで書いてみました。
会社帰り。
徒歩で家まで帰ろうとしていた。
地方都市の深夜は明かりが少ない。
暗い道を動画投稿サイトを観ながら帰っていた。
携帯の画面を観ていたので足元がよく見えていなかった。
視界の端に「ここから〇〇」というような残像が見えた気がした。
そのまま一歩踏み込んだ瞬間、周囲の空気が変わった。
建物とかは変わった様子は無い。
でも、空気が変わった、としか言いようのない感覚。
足元のアスファルトを見ると、「ここから異世界」という標識?を踏み越えていた。
異世界に片足を突っ込んだからこうなっているというのか?
何言ってんの?と自分に突っ込む。
でも感覚的には違和感を強く感じている。
何か違うところに来たと、本能的に察しているのか?
とにかく汗がすごい。
戻ればいい?
踏み込んだ片足を戻してみると、違和感が消えた。
「ふーっ」
安心してその場で座り込んでしまった。
・・・
しばらくそのまま目をつぶってじっとしていた。
ゆっくり目を開くと
「ここから異世界」
やっぱりあるな。
これはなんかあるな…