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「し、死んだ!?どうしてっ・・・・・・あっ!」
そうだ・・・私たしか学校の帰りに刺されて・・・・。
あれ?でもお腹痛くない・・・。
刺されたはずの腹部を触ってみるが痕もないし、痛くもない。
首を傾げているとまたヴァリアさんが話し始めた。
『思い出したのね・・。そうよ、あなたは四方から刺されてよろけたときに突っ込んできたダンプカーにぶつけられてそのまま3km引きずられた揚句、踏切の中に置き去りにされて、今度は暴走した電車に轢かれてグチャグ「も、もういいです、話さないで」』
なんつー悲惨な死に方をしたんだ、私。普通ありえないよ。今までそんなに恨み買った覚えもないし・・・。まぁ、死んだってことはここは死後の世界なんだ。でもヴァリアさんはヴェロヘルダーナって言ってなかった?
「あのぅ、私が死んだということは思い出したのですが、ここは天国または地獄なんですか?」
「違うわ。ここは異世界。死後の世界じゃないのよ。ここはヴェロヘルダーナの天界よ」
死後の世界じゃないのね。ていうか異世界だってさっきも聞いたな。
「死後の世界じゃないなら何で私はここにいるんですか?何で異世界に・・?」
そうだ。なんで私はここにいるんだ。変だ。
『あぁ、それはね・・あなたが本来死ぬべき運命じゃなかったからよ』
ヴァリアさんはあっさりといった。
「死ぬべき運命じゃなかった・・・って、でも私死んでますよね。どうして?」
ヴァリアさん(女神さまなのにこんな呼び方で平気なのかな)は眉間を二本の指で押さえ、考えるポーズをとった。なんか言いにくそうに口をパクパクしている。
「なんか、とんでもないことなんでしょうか?」
『いや、そうじゃないのよ・・・でもなんだか言いにくくて。でも別に私のせいではないのだし、悩む必要もないか!』
なんか吹っ切れたように“う〜ん”と一度伸びをしたヴァリアさんはとても晴れやかに言った。
『実はね、あなたの世界の神様のパソコンとかいう機会の入力ミスでその日の国民の1/3の不幸があなたに掛かったから死んじゃったのよ』
――――どうやら私は単純なパソコン入力のせいで亡くなったらしい。