表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/428

53回 その場における己の立ち位置 6

 出来る者、優秀な者には感謝を口にしたり褒め称えたしていった。

 その一方で悪さをする者には徹底的な罰を与えていった。

 ただ、これは優劣による差別ではない。

 善悪でもって違いをつけていった。



 基本的には示した規律を守る。

 これが出来るかどうかにかかっていた。

 それも担当する仕事をこなせるかどうかという事ではない。

 勤怠はどうなのか、職務態度はどうなのかといった部分を見ていった。

 成果がどれだけ上がったかは、あえて無視した。

 もちろん、高い成果を上げてる者は優先的に優遇出来る用にしたが。



 しかし、成果がどれだけ上がるかというのは、才能によって変わる。

 受けた訓練によっても変わる。

 何より、運の善し悪しによっても変わる。

 優劣はついても、これで善悪を決めるわけにはいかない。

 それでは出来ない者はいつまでたっても悪者扱いになる。

 これはこれで間違った扱いだろう。



 そうではなく、仕事にしっかり取り組んでるかどうかを見ていった。

 時間がかかってもとにかく自分の仕事をこなそうとしたか。

 そこを見ていった。

 言い方を変えると、サボる、手を抜くといった事をしてるかどうかである。

 これには無駄な作業をわざと続けて、長時間勤務をこなしたと装う事なども加わる。

 やるべき事をやらず、作業を放り出すような者が処罰の対象となっていった。



 更に言うならば、人に当たる態度なども見ていった。

 立場や規律などを理由にして他者に高圧的な態度をとっていたり。

 あるいは仕事を怠けるためにあれこれ言い訳をしていたり。

 必要もない最低水準を勝手に設けたり。

 何よりも、他者との接し方に問題があるなど。

 こういった者達を次々に排除していった。

 このあたりになると、仕事に必要な規律以前の問題ではある。

 言うなれば人としての振るまい方の善し悪しになっていった。



 喧嘩を売らない。

 挑発しない。

 悪口を言わない。

 物を盗まない。

 このあたりは仕事をするしないといった事ではなくなる。

 誰かと一緒にいるために必要な、基本的なあり方と言っても良いだろう。

 これらが出来るかどうかがユキヒコにとって重要だった。

 人としての資質といって良いのかもしれない。

 これらが守れない、身についてない人間とは共同作業が絶対に出来ない。

 やったとしても、無駄な争乱が起こって手間が増えて面倒になってしまう。

 たとえどれだけ技術や知識があっても、これではどうしようもない。

 ましてや今相手にしてるのはゴブリンである。

 下手にこれらを容認してしまったら、大きな騒動に発展しかねない。



 無駄な騒動を起こさない。

 これがユキヒコが優先する事項になっていった。

 これが出来る者をまともに扱っていった。

 報償をだすわけではない。

 ただ、食料やら寝床など、一般的な生活において当たり前の待遇を与えていった。

 また、ゴブリン達が求めるお楽しみも、こういった事が出来る者達にだけ与えていった。

 そうでない者達は、他から隔離して扱う事になる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


_____________________

 ファンティアへのリンクはこちら↓


【よぎそーとのネグラ 】
https://fantia.jp/posts/2691457


 投げ銭・チップを弾んでくれるとありがたい。
登録が必要なので、手間だとは思うが。

これまでの活動へ。
これからの執筆のために。

お話も少しだけ置いてある。
手にとってもらえるとありがたい。


_____________________



+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ