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425/428

425回 かつて歩んだ道であり、たどったはずの未来

 その人生において、ユキヒコはユカを奪われた。

 それでも諦められずに義勇兵としての道を歩んだ。

 しかし、それも無駄に終わり、ユカは勇者のものとなった。

 そこまでは同じである。

 違うのはその先だ。



 ユキヒコはそれでも他に道を見いだせず。

 ただひたすらに義勇兵として活動を続けた。

 それはそれで無駄だった訳では無い。

 戦争の中で己の能力に開眼していく。

 やがて覚醒階梯を上げ、様々な能力を発現していった。



 それもあってイエル側は戦線を更に押し上げていく。

 魔族を押しのけ、勢力を拡大していった。

 しかし、そこで反転が起こる。

 調和・均衡・中立という停滞・衰退・滅亡をもたらす魔術装置が動き出した。



 それの介入により、イエル側は足を止める事になる。

 そして、魔族側の反撃が始まる。

 押し上げた戦線が押し戻されていった。

 その混乱の中で、ユキヒコはイエル側を離脱。

 独自の行動を開始していく。



 とはいえ、魔族に寝返るというわけでもない。

 さすがにそれまで魔族に打撃や損害を与えていたのだ。

 寝返っても上手くいかないだろうと考えた。

 それよりも、目覚めた力を使って様々な事を知ろうとした。



 始めたのは修行。

 自分の力がどのようなものなのか。

 どうやって高めるのか。

 それを探る日々だった。



 そうしながら覚醒階梯をあげていった。

 個人として絶大な能力を得た。

 それによって寿命を超越した。

 そうして得た時間で更に何が出来るのかを探った。



 その間にイエル側と魔族の戦争は硬直状態になっていた。

 双方共に戦場に多大な兵力を投入していった。

 しかし、どちらも決定打を出す事が出来なかった。

 そうするうちに双方疲弊し、どちらからともなく戦いを仕掛けなくなった。

 協定や条約を結んだわけでは無い。

 しかし、自然と休戦や停戦状態になっていった。

 終戦になる事はなく。



 そうしてる間にもユキヒコは己の力を高めていった。

 覚醒階梯も上がり、虚無を越えて宇宙間を行き来出来るようにもなった。

 宇宙の創造すらも。

 そうなってからユキヒコは行動を開始した。



 それにあたり、まず、自分を守ることから始めた。

 過去の時点における自分。

 それが潰えてしまったら元も子もない。

 イエルや魔術装置はもとより。

 それ以外にも介入してくる何かがいるなら、それらを弾き飛ばしていく事にした。

 でなければ、今の自分が危うくなると考えて。



 ついでに、自分の覚醒が早まるように、可能な限り手を加えていった。

 もし可能ならば、ユカが奪われる前に行動出来るように。

 残念ながらこれは不可能だったが。

 しかし、覚醒を早める事はどうにか出来た。



 そうして手を加えていく事で、ユキヒコの覚醒は格段に早まった。

 また、行動も以前とは違っていった。

 イエルの陣営から敵側に。

 そこで頭角をあらわしていくのには驚いた。

 それによりイエル側への反撃が早まった事にも。



 慌てたのは、過去に戻ってイエルを抹殺にいく時。

 既に発見していた魔術装置が介入してくるのは明白。

 それをどうするかで悩んだ。

 やむなく、それまで以上に介入する事になった。

 自分が魔術装置に潰されないように。



 その時に虚無を越える事が出来るようになったのは意外だった。

 まさかそこまで覚醒するとは思わなかったからだ。

 しかし、出来るようになったのはありがたい。

 そのまま過去の自分が更なる成長を遂げるのを見守る事にした。



 そして今。

 元凶や原因を消滅させ。

 それらがいた宇宙そのものも消滅させた。

 同時にそれは、ユキヒコがここまで成長する理由や環境をも消滅させる事になる。

 どうなるかは見守っていた方のユキヒコも心配だった。

 だが、なるようになれと思って静観する事にした。



 下手に手を出さない方が良いと思ったからだ。

 こういう時に心配や不安から行動しても良い結果にはならない。

 その事を長い人生で悟っていたのは大きい。

 結果は、やはり良い方向に動いたようだった。



 覚醒階梯10段階目。

 これが最後という到達点にたどり着いた。

 そして過去と現在のユキヒコが融合した。

 その結果様々な事が分かるようになった。

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