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383/428

383回 この教えと関わる全てを消去して、禍根を完全に断ち切ろう

 集落といってもそれなりの規模がある。

 総人口数千人。

 中心となる大きめの町と、その周辺に農村などが散らばっている。

 これら全てがあわせて教団の集落を形作っている。

 何一つ取りこぼす事は出来ない。



 その集落全体を包むように壁を作っていく。

 土を盛り上げて逃げ出せないようにしていく。

 故郷の村にしたように。

 それから内部にいる者達の霊魂を吸収していこうとする。

 眠りについてる者達は、それを知る事もなくユキヒコの標的になっていく。



 集落全部の人の位置を把握する。

 簡単にそれらを検出して、力を使っていく。

 何も知らない教団員達は、老若男女の区別なく霊魂を剥ぎ取られていこうとした。

 奪い取ったそれらは、後にイエルと対立する事になる神々に送るようにした。

 この世界に古くからいる神々で、過去のこの時代においては、世界における主要な信仰対象になっている。

 イエルの生まれた教団は、そんな神々に無意味な反発をしてる連中でもある。

 いったい何を考えて、と思うのだが教団員の考えや事情など斟酌するつもりもない。

 後の世に災禍を振りまくのだから、ここで消えていってもらわないといけない。



 そもそも、その教義がおかしかった。

 少なくともユキヒコの理解できる代物ではなかった。

 それがユキヒコだけの感想ならともかく、この時代の多くの者達にも理解不可能なものだった。

 付け加えるならば、後の時代にイエル側から魔族と呼ばれた異種族連合達にも。

 そんな教義だった。



 もう少し正確に言うならば。

 理解は出来る。

 言ってる内容も分かることは分かる。

 だが、受け入れられるかというと、そうではない。

 あまりにも異質というか、多くの者達からすると納得出来ないものだった。

 だからこそ彼らは排斥される事になった。



 怠惰。

 その教義を一言でいうならばそうなる。

 自ら働こうとしない。

 自分の食い扶持ですら、他者から奪おうとする。

 イエルの、イエルが生まれ育った教団の教義はそういったものだった。



 傲慢というのも加わる。

 それが当たり前と考える。

 それが当然と思う。

 それが正義であり正道だという思い込みが。

 この教団の教義や信条というのは、概ねそういったものだった。

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