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367回 再会のち、蹂躙 5

 続行するというのもおかしなものである。

 肉体を消滅させ、そこから聖女が再生されてる間もユキヒコは戦闘中だったのだから。

 それらを片手間にこなしつつ、ユキヒコは肉体を失った聖女を復活させていた。

 それくらい造作もない事だった。

 むしろ、余裕がありすぎてあくびが出てしまう程だ。

「おい、もっと頑張れ。

 全然張り合いがねえぞ。

 それでも勇者か」

 いいながら念力による打撃を続々と勇者に加えていく。

 途切れる事の無い打撃に勇者は、吹き飛ばされ、舞い上げられ、叩き落とされていく。

 それらを何度も繰り返されて勇者はボロ雑巾のようになっていった。

 それらを見ている聖女達は絶望を顔にうかべている。



 勇者は様々な強化を施している。

 それは常駐型で常に発揮されてるものから、一時的により強大な力を付与するものまで。

 それだけで能力は常人の数十倍以上にはなろうかという程になっている。

 だからこそ、大軍を相手に一人でも戦える。

 決して遅れを取ることはない。

 もちろん、能力差を埋める程の大軍で襲われたらひとたまりも無い。

 どれほど力を増大させようとも、限界は確実にある。

 だからこそ、勇者といえどもおごり高ぶって慎重さを失ってはならない。

 それはこの勇者もわきまえている事だった。

 しかし。



 ユキヒコは規格外すぎた。

 何百何千という軍勢を相手にもひけをとらない勇者。

 それを簡単に手玉にとっている。

 圧倒的な力の差がそこにあった。

「なに、これ」

「嘘よ」

「そんな」

 聖女達の口からそんな声が漏れてくる。

 だが、そう言って否定したい現実が覆る事は無い。



 手も足も出ない勇者は、死ぬ直前まで痛めつけられてから回復させられる。

 そして五体満足になってから再び叩きのめされる。

 この繰り返しを延々とされていた。

 終わりが見えないほど延々と。

 いっそ、死ねれば楽になれただろう。

 それほどまでに苦痛は延々と続く。



 それを見てる聖女達も手をこまねいていたわけではない。

 いや、手をこまねいてるのは確かだった。

 しかし何もしてないわけではなかった。

 どうにか勇者を助けようと間に割って入ろうとした。

 だが、全ては無駄に終わった。

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