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345回 どちらが有利なのかというよりは、どちらの方が負担が少ないのかという事になっていく 3

 なし崩しではあるが、どうしても足りない部分を補う兵力も確保出来た。

 また、応援として戦闘に参加してくれる部隊も出来た事で、攻撃力も確保出来た。

 その分恩賞などは減るだろうが、これは仕方が無い。

 確保すべき安全性より優先すべき事ではない。

 第一、領地拡張の意思や欲求はユキヒコ達にはあまりない。

 あれば便利だろうが、そんなものは後回しでも良かった。

 それよりも味方を引きずり込んで安全圏を作る事が先だった。



 何せ邪神官の領地は最前線だ。

 それも兵力は貧弱なもの。

 敵が攻め込んできたらひとたまりもない。

 そんな状況など、出来れば解消したかった。

 なので、味方の軍勢が正面に出てくれるならば、その方が都合が良い。

 自然と正面に軍勢が展開し、安全圏を確保出来る。

 領地の獲得は出来なくても、この際それはどうでもよかった。

 安全には代えられない。



 これで邪神官の領域はひとまず安全となっていった。

 敵が攻め込んできても、間にいる友軍がなんとかしてくれる可能性が出てきた。

 それらが逃げ出したらどうにもならないが、それでも少しは時間が稼げる。

 敵がすぐに襲ってくるよりはマシな状況にはなっていった。



 そして、後続がいるという事で、侵攻していく部隊の士気も上がる。

 本当に助けてくれるかどうかは分からないが、それでも背後に味方がいるというのは心強い。

 特に先を進む元遊撃隊長の軍勢は、味方が来たという事で勢いを取り戻していく。

 勝利はしたものの仲間を大きく減らした彼らは、やはり少し不安を抱いていた。

 そこに増援がやってくると聞いて、士気が上がっていく。

 彼らは後続との連絡をとりつつ、上手く歩調が合うようにして前進を続けていった。

 最終的に敵陣の前で後続と合流できるように調整しながら。



 そして一旦後方に戻ってきて敵の前線を壊滅させたグゴガ・ル達は、再び敵の後背を突くために潜入していく。

 行って戻ってという移動が無駄ではある。

 だが、出来るだけ損害をおさえた行動をするためにはやむをえない。

 正面から戦うのは、捨て石捨て駒である元遊撃隊長達だけで十分である。

 グゴガ・ル達は出来るだけ損耗をおさえた戦闘を行い、戦場の生き残りを確保する事になっている。

 戦場での動き方を体験し、経験者を増やし、やがては古参兵を作る為に。

 そうして主力のゴブリン達の戦場経験を高めていくために。

 もちろん、他の種族の者達の技術や能力を高める事も目的である。

 その為にも、なるべく安全な戦い方を心がけるようにしていた。



 そんなグゴガ・ル達遊撃部隊にソウスケが内部情報を渡していく。

 得られた最新情報をもとに敵地を襲い、集落を潰していく。

 まだ避難が終わってない地域はこうして潰れていく。

 また、街道を封鎖する事で避難の終わってない地域を遮断。

 そこを包囲して押しつぶし、成果をあげていく。

 駐留していた敵部隊もついでに殲滅し、戦闘経験を積み上げていく。

 新兵であるゴブリンを鍛える為にも、ある程度の戦闘は必要になる。

 出来るだけ損害は少なくしたいが、こればかりは避けるわけにもいかない。

 どうしても出てしまういくらかの損失を覚悟しながら戦闘が行われていく。

 もっともそれは、戦いと言うより作業とか処理業務というべきものであった。

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