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344回 どちらが有利なのかというよりは、どちらの方が負担が少ないのかという事になっていく 2

 進む元遊撃隊長が率いる侵攻軍。

 それと入れ替わるように、グゴガ・ル達は一旦後方に下がっていく。

 彼らも休息と再編成が必要だったからだ。

 また、更に別の用事もある。

 今回も敵の後方に回って遊撃・ゲリラ戦を繰り広げる事になる。

 ただ、その場所が変わる事になる。



 この戦闘に先だって、様々な方面から異種族連合の軍勢が進出している。

 それらは直接的な戦闘は行ってないが、敵を最前線に引きつけてくれている。

 おかげで兵力が分散し、ユキヒコ達が出向いてる方面にやってくる敵を減らす事に成功している。

 そんな友軍と対峙する敵の最前線部隊の後方を強襲。

 味方と挟み撃ちにする形をとる事になる。

 この際に敵の軍勢を可能な限り壊滅させる為に。



 敵の後方攪乱の為に兵を2万ほど置いていく。

 その為、後方に戻ったのは4万ほど。

 ほとんど兵を失う事がなかったのはありがたい。

 その4万が後方で活動していた部隊と合流する。

 そして総勢6万ほどに回復したところで、あらためて敵前線の後方に向かう。



 挟撃を受けた敵陣地は次々に陥落していく。

 そもそもとして後方からの補給も滞りがちになってきていた。

 そこにグゴガ・ル達が襲いかかったのだ。

 正面の敵も動き出した事で、イエル側の軍勢は壊滅していく。

 離脱もろくに出来なかった敵は、その場でほぼ壊滅していく。

 そして味方と合流したグゴガ・ル達は更に別の方面に出向いていく。

 そうして敵の殲滅と味方との合流を繰り返し、前線を消滅させていく。



 合流して巨大な兵団になったところで、各軍勢に新たな指示が出される。

 この機会に敵地に更に侵攻。

 領土の奪還を果たすと。

 それは以前からヨウセンを通じて兵を出してる者達に要請されていた。

「もし上手く敵を倒し、余裕があるならば敵地に攻め込もう」と。

 それはあくまでも上手くいった場合という条件付きでの話であった。

 布陣していたそれぞれの軍勢は、まさかそこまで上手くいくとは思っていなかった。

 しかし、例えそれが偶然でも、侵攻は上手くいっている。

 げんに目の前に布陣していた敵勢は壊滅した。

 攻め込むまたとない機会だ。

 これを逃すのはもったいない。

 幸い、糧食などにも余裕がある。

 ここから更に攻め入っても問題は無い。

 むしろ、今ここで敵を追い払い、領地を回復するべきではないかと誰もが考えはじめる。

 一部慎重な者達は難色を示すが、そんな者達も旧領の回復を求めている。

 もし、優勢が確かならばここで一気に攻め込むべきだろうと考えていく。

 幸か不幸か、それが出来るだけの軍勢が揃っている。

 つゆ払いで既に別の軍勢が先行もしている。

 極端な兵力損耗を強いられるような戦闘はないはずであった。

「行くか」

「行こう」

「今が絶好の機会だ」

 最終的にそういった意見に落ち着いた各軍の指揮官達は、そのまま敵の領域の中に兵力を移動させていった。



 道中の道案内は、邪神官の軍勢が受け持っていく。

 内部に浸透して状況を把握していただけに、それは的確なものだった。

 また、進軍した者達には無理しての前進は求めず、制圧した地域の駐留を求めていく。

 邪神官の配下だけでは兵力が足りないので、占領まで手がまわってないのだ。

 それを各軍勢に頼んでいく。

 損耗は無く、それでいて敵地をおさえる事が出来るとあって、誰も文句を言わずに受け入れていく。

 ただ、それよりも進軍して敵を倒す武功を求める者もいる。

 また、武功もそうだがかつての領地の奪還という使命感にかられる者もいる。

 そういった者達には、それならばと前進を求めていった。

 ただ、そういった者達の後方支援の為にも、制圧地域の安定は必要になる。

 どのみち物資の補給は必要になるので、その安全を確保せねばならない。

 地域の、何より街道の確保は重要課題である。

 それが出来るほど敵に余裕があるとは思えない。

 しかし、異種族連合側がやってるような遊撃戦を仕掛けてくる可能性はある。

 そういった場合に対処するためにも、後方の安定は誰かに担ってもらいたかった。

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