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296回 座しているが、仕事はしっかりこなしてる

(さてと……)

 県都の一角。

 制圧したこの地域の中にある館の中。

 かつてはこの場の統治者達の一人が使っていたそこで、ユキヒコは気持ちを落ち着けていた。

 能力を解放していくためだ。

 その間、作業に集中するために、人払いをしている。



 精神集中が必要だから…………というわけではない。

 気力、霊魂の力を解放したとて、それで体の動きが阻害されるわけではない。

 効率は落ちるが、様々な事を同時に並行して行う事は出来る。

 ただ、作業中に声をかけられたりすると、どうしても集中が崩れる。

 それを避けておきたいのだ。



 能力を解放した方が仕事がはかどるというのもある。

 様々な超能力を使えるようになるからだ。

 それが分かってるから、よほどの事が無い限りユキヒコの所を訪れる者はいない。

 離れていてもユキヒコには全てが伝わるのだから。



 そんな能力を解放して、まずは現状の把握をする。

 今、最大の問題である敵侵攻軍の確認。

 それに対する友軍の動き。

 そのほか、ユキヒコが関与してる様々な場所での業務進行状況。

 それらを一瞬にして把握していく。

 それから邪神官やイビルエルフ、そのほかの主な者達に声をかけ、状態を確かめていく。

 頭や心を読んだ方が早いのだが、さすがにそれは無神経すぎるので控えていた。



 それらが終わってから、本来の目的をすすめていく。

 己自身の修行だ。

 これにあてる時間を作る為に、一人の時間をもってると言っても良い。

 覚醒階梯の上昇により、瞬間的に到達する最大能力は人を超えている。

 その能力を用いて、更なる神秘の探求を行っていく。

 思考や推論、それの検証などなど。

 様々な事を可能とするほどの能力が、これらを可能としている。

 座していながらも多くのことが出来る。



 こうやってユキヒコは更なる探求を進めていた。

 目的は一つ。

 覚醒階梯を解明する事。

 これがどういうものなのか。

 これによって向上した能力で何が出来るのか。

 更なる向上がありえるのか。

 あるならどうやってそこに到達するのか。

 こういった事を探るために、少なからぬ時間を割いている。



 もしあるなら、覚醒階梯を更に上げていきたかった。

 なにせ、一段上るごとに出来る事が飛躍的に増える。

 それだけの力を放置するのはもったいない。

 まだ上げられるなら上げておきたかった。

 そうする事で、巨大な敵を倒す力が手に入る。



(いずれ神を)

 そう思いながら能力を高めていく。

 それが本当に可能なのかも分からないが。

 それでも力はあるにこしたことはない。



 その力でユキヒコは、迫る敵軍と対応する味方の動きを見ていた。

 ちょっとした面倒が発生していたが、それをどうにかおさえてだ。

 その問題は完全に解決したわけではないが、とりあえず先送りには出来た。

 それでも作業そのものは進める事が出来る。

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