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279回 思ったよりも早い勇者投入

「まさか、これだけ早く動いてくるとはな」

 新たな勇者登場からさほど時間が経ってない。

 それにも関わらず、勇者が出撃という。

「よほど自信があるのか」

「それか、やけになってるのか」

 どちらとも言えない。

「続報は?」

「まだ届いてない」

 こういった報告は、とにかく歯抜けでやってくる。

 詳細を確認してる余裕が無いからだ。

 分かってる事をとにかくその都度伝えてくる。

 そうする事で、対処するための時間を得る為だ。

 何も知らないのと、不完全な情報であってもとりあえず何かを知ってるのとでは大きな違いになる。

 おかげで邪神官達は最悪の事態を事前に知る事が出来た。

 少なくとも、突然敵が襲来するという事態を避ける事は出来る。



「とはいえ、どうする」

「手勢は増えたが、今の状態ではな」

 徴募して集めた兵力はそれなりの数になっている。

 ただ、訓練が完全に終わってる者は少ない。

 戦力としてみた場合、どうしても正規の兵士より見劣りする。

「数だけはいるが……」

 それしか利点がない。

 その数とて、勇者相手だと足りるかどうか。

「まあ、数すらもないよりはいい」

 その場にいたユキヒコが、問題点よりも利点の方を口にする。



「今、どれくらいいるんだ?」

「軍勢ならおおよそ2万はいる。

 けど、ほとんどがゴブリンだし、訓練も完全に終わってない」

「十分だ」

 ユキヒコはその数に満足した。

 数だけなら、確かにそれなりの軍勢になる。

「なら、なんとかなる」

「だが、勝てるのか?」

 イビルエルフが問いただす。

 正直、これだけ数がいても勇者がやってくるとなると心許ない。

 それでもユキヒコは、

「構わないよ」

と答えた。

「勝てなくてもいい。負けなければいいんだから」



 そう答えてからユキヒコは更に今後の対応を伝えていく。

 主戦力をゴブリンとして、それをどう配置するのか。

 他の種族の兵士をどう動かすか。

 思いつく手段を次々に口にしていく。

 そうしてる間にも続報が入ってくる。



 敵の軍勢の出発予定日。

 算出された大まかな総数。

 それを率いる勇者の名前。

 必要の有無にかかわらず、様々な情報が流れ混んでくる。

 その真偽も今は確認しづらい。

 だが、

「こっちに向かってるのは確かだな」

 それだけは確実だった。

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