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248回 寄り道先、こちら側で最も信頼出来る者と 2

「こっちも、大分馴れてきたよ」

 そう言ってグゴガ・ルは軽く力を解放する。

 五感や身体の能力が上がるのをユキヒコは感じとる。

「覚醒の力になじんだか」

「どれだけ上手くやってるのか分からんがな」

「こればかりは馴れるしかないからな。

 でも、上手くやってると思うぞ」

「お前さんが言うなら間違いはないんだろうな」

 既に目覚めているユキヒコの言葉である。

 一番信憑性があった。

「でも、悪いもんじゃないだろ」

「まあな。

 今まで出来なかった事とかに手が届くようになった。

 今までが散々だったんだろうが」

「そういう事に気づけるだけでも十分だよ」

 至らないところがある、それが何か分かる。

 それだけでも大きな成長だ。

 もちろん、それだけではない。

 実際に能力もかなり上がっている。



<グゴガ・ルの能力値>


体力 96

反射 106

判断 104

心意 89


『覚醒階梯 2』



 既にゴブリンの領域を大きく超え、人間並みに迫っている。

 そのため、考え方やしゃべり方、振る舞いなどもそこらのゴブリンと違ってきてる。

 ゴブリンのもつ特性である卑屈さなども消えている。

 考え方にも大きな違いが出てきている。

 単に常人には無い力を使えるというだけではない。

 仕事を任せる事が出来る信頼がある。

 それがユキヒコには大きなものになっていた。



 仕事が出来る、信頼できるというのは大きなものだ。

 無能では仕事を完遂出来ない。

 信じる事が出来ない者に何かを頼む事は出来ない。

 それが出来る者というのは存外少ない。

 特にゴブリンにおいては、頼むに足る者が極端に少ない。

 何かあればすぐに逃げ、調子に乗ればやらなくて良いことまでやりだす。

 出してる指示通りに動くかどうかも分からないところがある。

 そんなゴブリンの中でグゴガ・ルは数少ない例外だった。



 そんなグゴガ・ルには力をもっと使えるようになってもらいたい。

 出来るなら更に力に目覚めて欲しいと思っていた。

 ソウスケも含めて。

 力のある者は多いに越したことは無い。

 この先、敵地に侵攻していくにあたり、どうしても必要になる。

 勇者と聖女と戦うことになるからだ。

 力が無ければ対抗する事が出来ない。

 ユキヒコなら撃退は出来るが、全ての戦場に出ていけるわけではない。

 空白はどうしても発生する。

 そういった場所を担える人材が必要だった。



 そのためにも、力に目覚めた者に使い方を教える必要があった。

 グゴガ・ルを後ろに下げた理由にはそれもあった。

 ある程度落ち着いた場所で力の使い方を学ぶ。

 そうとなれば、後方に下がった方が良い。

 ユキヒコがあいた時間で教える事も出来る。

 そうする事で、少しでも馴れるまでの時間を短縮したかった。

 任務の都合でソウスケにはそうした時間を与える事が出来なかった。

 だが、せめてグゴガ・ルだけはと思っていた。

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