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235回 果たすべき務めの放棄は許されない 2

 結果、異例な程早い処分がくだされる。

 それもかなり厳重な。

 民衆を見捨てた領主や司令官は全員斬首。

 また、相応の役目を負っていた者達も等しく斬首。

 特に領主と司令官はその責任の重さから一族まで罪が及んだ。

 当事者を中心に配偶者と親、兄弟、子供、いるなら孫は全員死罪となった。

 さすがに兄弟・子供の配偶者などは罪の対象から免除され、実家に戻る事を許された。

 この為、養子や嫁いだり婿入りした者は命を免れた。

 その者達の子供はどうにもならなかったが。



 これらの監督的な立場にある貴族なども例外ではない。

 監督責任として、当主ならば引退。

 役職があれば辞任となった。

 さすがに引退後の家督相続などは許されたが、それでも大幅な人事異動がなされていく。



 ただ、民衆の置き去り・放置を止めようとした者達は罪を免れた。

 結果として指示や命令に従うしかなかった場合に限られるが。

 監督的立場にある貴族も、日頃から当事者を諫めていたものは、大なり小なり猶予が与えられた。

 民衆を捨てていった者達は日頃から目に余る言動・行動が大きく、それに苦言を呈する者もいた。

 そういった者まで詰め腹を切らせる事はさすがに憚られた。

 言って駄目なら、もうどうしようもない。



 当然ながら、ここまで大幅な処断を下したのだ。

 当分の間、様々な指揮系統が混乱する事になる。

 それを憂慮する者達からは、処罰の緩和、それが無理でも執行の猶予を求めた。

 今すぐはさすがに問題が大きいと判断しての事だ。

 それはそれで間違いは無い。

 しかし、それでも処分は行われた。



 混乱は覚悟の上である。

 当分は指揮系統の再構築に時間をとられるだろう。

 目の前に敵がいるという状況では危険極まる

 だが、このような事をしでかす者を放置する危険の方が問題だった。

 今後敵との戦いにおいて、このような者は何かしらの問題を再び起こすとみられていた。

 まずもって、日頃の行いもよろしくない。

 それでも特段名目も無かった為に、今まで手が出せなかったのだ。

 そこで処分をためらった結果がこれである…………とも言える。



 だからこそ、この時に一気に処分していった。

 このまま居座られるよりはマシと考えて。

 問題のある人物が居座れば、継続的な負担を強いられる。

 しかし、ここで一気に切り捨てれば、一時の混乱でおさまる。

 国王をはじめとした主要部の者達は、一時の混乱をとる事にしたのだ。

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