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214回 領地経営、その最初の段階

 敵地への仕掛けだけにとらわれてるわけにはいかない。

 領地の経営・運営もこなさねばならない。

 そのために、集めた者達を仕事に従事する者も振り分けていく。

 手に入れた土地に。



 村や町、市街に県都。

 それらにあった戸籍や登記などの資料をもとにしていく。

 とにかく田畑などは全て手に入った。

 分け与える場所はいくらでもある。

 敵のすぐ近くという危険はあるが、それでもという者には次々に与えていく。

 遊ばせておくのはもったいない。



 農業だけではなく、商人・職人なども集めていく。

 とにかく様々な者が入り用なので、物を持ってくる者と作る者は大歓迎だった。

 こちらも危険を承知で参入してくる者が次々にやってきた。

 定着して産業となるまでにはまだ時間がかかる。

 しかしその第一歩は確実に踏まれていく。



 何より優先するべきは、防御用の設備である。

 これらも可能な限り人を割り振って建設を急いだ。

 いつ敵が攻め込んでくるか分からない。

 そのため、最低限必要なものだけでも急いで建造する必要があった。



 そのための物資もろくにないので、作れるものはたかが知れている。

 堀と土嚢を積み上げた土壁。

 せいぜいその程度だ。

 だが、そんなものでも無いよりはマシ。

 そう考え、前線に堀を刻み、土壁を積み上げていく。

 また、それを二重三重に備え、敵の侵攻を少しでも食い止められるようにしていく。



 こういった作業に徴募した者達をとりあえず押し込み、様子を見たりもした。

 作業に真面目に取り組むか、不満をこぼして何もしないか。

 その違いを見極め、扱いを変えていく。

 また、基礎的な体力作りも兼ねている。

 おかげで兵士志望の連中の体力は着実に向上していった。



 あわせて測量も行われ、地図と実際の地形の違いも把握していく。

 役所などにあった地図も正確とはいえない場合もある。

 実際にその場におもむいて、正確なところを把握する必要があった。

 それが分かってなければ、今後の施策もままならない。

 この辺りに攻め込んでいた頃にも地形の把握にはつとめていた。

 だが、それで把握できたのは一部だけ。

 全体の正確な姿はまだ分かってない。

 その穴を埋める必要があった。



 それらを進める為には様々なものが足りない。

 何より時間が足りない。

 その時間を稼ぐためにも敵をひっかきまわさねばならなかった。

 今のところその目論見は上手くいっている。



 とはいえ敵も馬鹿では無い。

 ひっかき回されながらも対策を考えていく。

 何が起こっていて、何をする必要があるのか。

 それを少しずつではあるが確実に掴んでいっていた。

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